キャノン・ヴァイオリン&イタリア紀行②

グアルネリ・デル・ジェズ IL Cannone・・・キャノン砲・・デルジェス キャノン

ジェノヴァでは、パガニーニが使っていた
デル・ジェスの イル・カノーネ(キャノン砲)を
見てきました。 
誰も観光客はおらず、ゆっくり出来、係りの方にも親切に
対応して いただきました。

美しいオリジナルのヴァイオリンケースやらも展示されています。

イル・カノーネは、1年で1度だけ演奏されるほかは
パガニーニ コンクールの優勝者のみ演奏できる事でも知られています。

私は、日本で7~8年前にアッカルドさんによる演奏(ホールの一番後ろで)を
数年前に庄司さやかさんの演奏(一番前で)を 聞き、
その音質は、耳に深い印象で残っています。

バロック仕様に変更されていると聞きましたが、
それらしくも見え、ネックが少し太めくらいにも見え、
はっきりは確認できませんでした。

とても美しいボンバトゥーラ(アーチ、ふくらみ)でした。

ニスは、オリジナルはほとんど感じられず、
明らかに、後から塗られたニスの色を感じました。
係りの人も その通りと言っていました。やっぱり、、、

とても残念でした、 そして、音を聞きたい気持ちにかられました。 
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# by cremonakuga | 2007-01-19 10:29 | ◆旅行とヴァイオリン | Trackback | Comments(0)

ヴァイオリン&イタリア紀行①

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昨年は、帰国後、オールド楽器の修復の仕事で
大変勉強した半年でもあり、忙しい半年でもありました。
イタリアも少し切れかけて、、、
身体にイタリアを充電しに、旅に出ました。
最初はフィレンツェから

成田、、アムステルダム、、、フィレンツェ、
のルートが、アムステルダムを飛んで何故かアルプスを越えた後。
飛行機は急降下し、トリノに降りました。何故?
そして、お客が乗降しました。バスのように、、、

そんな事は聞いていない、と言いたいところですが、、、
仕方が無く、、
時間が随分かかると思っていましたが、
やっと理由が分かりました。
勉強しました!

美術館へも行かず、
メルカート、やスーパーのエッセルンガや、、、、
住民のような行動をしてきました。

ピアッツァ・サンタ・マリア・ノベッラで
スリにバッグの中を危なく、、、
とっさに出た言葉が
頭に血が上り
「なに すんだ?」と言うつもりが
「私はなぜ するんだ」と言って
スリの3人の女性も キョトン!

ごく普通の女性でした、「天国に行けないよ」って
言ってあげたい気持ちと、
テクニックは 凄いと
変な関心を、、、、、

被害が無く良かったでした!
財布はきついジーパンのポケット!
自分でも出しずらいので、まず
大丈夫!、、、かも?




久我ヴァイオリン工房ホームページTOPへは、こちらから

cremonakuga violino
# by cremonakuga | 2007-01-18 14:54 | ◆旅行とヴァイオリン | Trackback | Comments(0)

謹賀新年

新年あけまして おめでとうございます。

昨年は、大変お世話になりました。

昨年は、数多くの方々に久我ヴァイオリンの
音色を 感じていただきました。

新作でもオールドに近い音色は、ただ材料の
エージングだけでなく、音の設計図が大切な事が
ご理解いただけた年でもありました。


本年も、初心を忘れず、妥協せず、
音色を追求してまいります。

300年前の名工達の作品に
直接触れ、タップし、
彼らの気持ちを感じながら
製作したいと考えます。

庭のあちこちには
相棒の木賊が、出番を待っています。
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# by cremonakuga | 2007-01-04 09:54 | Trackback | Comments(0)

Antonius Stradivarius / modello:/ Il violino " L'Angelo "(2006)

Antonius Stradivarius :modello / 2006

Larghezza356mm(curva357mm)
Larghezza superiore:166,5mm
Centrale:109mm
Inferiore:206
Forma-Pg

La vernice è sòlo Trementinavèneta con essènza trementina,
anche sottofòndo uguare
sènza colorante.


水戸芸術館ホールにて、リハーサル合間にソリストに ご試奏いただき、会場いっぱいに音が広がり、音量、そして音色が綺麗で評判でした。

L'Angelo: modello: Antonius Stradivarusi violino

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Antonius Stradivarius/ modello
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kazuo kuga の焼印の駒
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オールドの楽器にみられる アーチの立ち上がり、
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# by cremonakuga | 2006-12-06 00:33 | ◎ヴァイオリン作品の一例 | Trackback | Comments(0)

ヴァイオリンのニスの輝き

ニス輝きをご覧ください!
何も、ニスに色素(ドラゴン、サンダロ他の色素)を
加えていない ニスのみの色を

光源が無いと茶褐色系に見えますが
光が当たると、黄金色や深紅に輝きます。

ピカピカに塗りっぱなしは美しいのですが、
この楽器には
すこし マットの方が そのほうが
楽器の重さをかんじます。重量ではなく、
深さといった方が良いでしょうか

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# by cremonakuga | 2006-11-14 01:56 | Trackback | Comments(0)

Il violino " L 'ANGELO" 完成!!

CREMONAで作りかけて、日本で仕上げ完成!
総て オールド 仕上げです。 作り方、ニス、など、
型は ストラディの PGと言う prima grandeと言う型
その実物大の写真から 正確に型を起こし、同じ材質
noce(くるみ材) 当然型から左右が正確に同じではありません、
cassa chiusa スタイル、箱をとじてから。
その後、縁を正確に調整し、パーフリングを入れる、
昔の方法です。 
私の場合はもう一度開けて 板を調整します、、、
ニスは、昔のニスに極めて近いといわれているニスです。
指紋などは 自然に消えます。
自然なニスの色、オイル・樹脂の色のみ
色素など(ドラゴン、サンダロロッソなどの色素)は
いっさい使用していません。

11月3・4・5の弦楽器フェアに出品します。
シャコンヌさんの ブースに出品させていただきます。
まだ 日々変化していて本調子ではありませんが、、、日々調整中!
お楽しみに。
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# by cremonakuga | 2006-10-31 02:23 | Trackback | Comments(0)

ヴァイオリン製作日記⑦ニス

もうじき完成します。
CREMONAの オールドニスに
限りなく近いと思われるニス。
固まると、硝子のように硬く
ニスの塊はキンキンと良く響き、
しかし簡単に砕け、もろく
しかし、木に染み込んだ効果は 粘りがあり、
木の性能を大きくしてくれるようです。
ライトを当てると、あの名器の光が
再現されます。
色素を混ぜたりは、一切していません。
オイルの色のみです。濃いところは
赤く輝きます。

私の
表板はバスバーをつけて65g
これは現代では非常に軽い方に入ります。
板の強さの調整は
リングモード(M-5)
でE~F
X-モード(M-2)でDからE
これは、オールドの名器が、
そう調整されています。そして
55gから65gくらいです。
これは ニスがいかに表板の
スティフネスを強くしているか!?
と言う事にも重要に関係しています。

普通、新作は普通80gくらいです。
10%以上異なります。 良いニスを使うと
楽器を軽くできます。 勿論木材も良い事が
大切ですが、、、、、
木の表面に染み込んだニスは、上のニスが取れても、内部表面にニス層を作っているので、
板の強さ、音色の効果は落ちにくい・・・ということになっています。
ストラディヴァリのニスは、この種の松脂にリンシードオイル、もしくはクルミオイルが混ぜてある。
※追記2012年から・・・2006年当時色素は混ぜていなかったのですが、2016年現在はオイル、色素を混ぜています。色素を混ぜていなかったその後のHeifetzモデルも年月の経過で、ニスが柔らかく脆くなっていて、音はとても良く綺麗に変わっています。使う、弾くという事が楽器には必要です。弾かないとどんどん鳴らなくなります。色素オイルを混ぜない方が本物に近いディティールを感じます。
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# by cremonakuga | 2006-10-22 22:31 | Trackback | Comments(0)

ヴァイオリン製作日記⑥ニス

ニス塗りに入りました。
ニスについては、以前

生前 茂木氏から氏のオイルニスの製法を
伝授いただきました。
ドラゴンを触媒的に、あるオイルで溶かし、テレピンほかのオイル、油絵の具などを
混ぜて製作するもの、、、イタリア人から若いときに教わったと記憶しています。

現代イタリアでも アルコールニスに 
テレピンオイルを半年くらい太陽にさらし蒸発させて
残った どろどろの 濃い茶褐色の
エッセンツァ グロッサ (Essenza grossa??)を入れる製作家もいます。
光の透過が綺麗で表面が滑らかに仕上がる。
音響にも良いと思います。
エッセンツァ・グロッサは、基本的に、松ヤニとは近いが異なると思う。

※追記
通常松脂とは、調べると松科の植物から採取した樹液の脂の総称のようで、そこからテレピン油を採った残りがコロフォニウムという樹脂のようです。絵画書では、テレピン油は、専用の決まった種類の松から採取すると記されていますが、そこに良質なテレピンなどいろいろあるのだろう!?
また私が使う、ヴェネチンテレピンから作る松ヤニとは、まったく異なる、兄弟かも知れない。
私が使う松脂は、むしろストラドバーグバルサムに近い、ヴェネチアンテレピンは、カラ松から採取したバルサムで、きわめて屈折率が高いのが特徴です。
一般的なコロフォニウムと言われて、楽器用に販売されている松脂とは、どこがどう違うのかは分からないが、元が違うことは、匂いで違う。ヴェネチアンテレピンは、心地よい香りがする。

オイルニスはドイツ・フライブルグのマエストロ・I 氏に
指導を受け、CREMONAで研究する中、
日本の楽器商の研究している同じ主成分のニスの
アドヴァイスを受けたが・・・・それは良かったかどうだったか・・・・


アイチャン氏は、他にストラスバーグバルサムほかも使っていた。

ルネッサンス期ほか良く使われたニスは、
絵画の表面に艶や、堅牢さを持たせ
筆跡を残さない事でも知られ有名です。
これは、ヴェネチアンテレピンバルサムが使われていた。家具に使われたニスには、多くは普通の松脂が使われたと考えている。

絵画の技法では
乾きにくいオイルの入った絵具や
ニスは、温め、またキャンバスも温めて
塗布する。
すると乾燥が速い。
これは 油絵の技法では
ごく 当たり前で 良く知られている。

屈折率の大きいオイルを使うと
木材の楓などの 模様が美しく見える。
そしてコントラストが 強い。
また、そういうニスは古い楽器にも塗られていた可能性が大きく、
良く似ていると思います。
ルネッサンスのイタリアの名匠は絵の表面の油っこい質感、透明感、重厚で、気品のある画面を表すのに、下地塗り、使うオイル、樹脂など工夫していた、ヴェネチアンテレピンは、その代表的なバルサム。
現代の絵画の専門家、評論家の間でも、ルネッサンスの絵画とストラディヴァリウスのニスの間に共通性を見出していた。今分かることは、共通しているのは、リンシードオイル、クリミオイル(ルネッサンンスの絵具はクルミで作られた)、マツヤニか=同じマツヤニ成分の良質なヴェネチアンテレピンバルサムが共通している。
まさに、その共通性は正しかったと言える。

油彩絵画は、主にカンバス、などが多く、亀裂を防ぐため、エラスティック性と強固な画面を要求されますが、手などで触れたりはしない。
家具用には、丈夫さ=堅牢さ、美しさが求められ、衝撃、キズなどに耐えられるような強度が必要。
楽器は、音に良い影響が基本なので、硬くない事が優先される、そして美しさは屈折率=透明度、滑らかさが・・・求められるので家具とは同じように思われる、成分もほとんど同じなのですが、元が異なる。
絵画とは、・・・あまりエラスティック性が高いと=ゴム質が多いと音に良くないから混ぜるオイルなど比率が違う。

そもそも、かつてストラディヴァリウスのニスは琥珀だということになっていた!
琥珀は、樹液つまり樹の樹液が化石かしたもの、松脂も含まれるので、成分は同じであって同じでない???同じようなもの
松脂系で塗られらニスは、似ている事は間違いない。

そして・・
乾かすのも イタリアの太陽がほしい!

写真は 現在製作中のストラドモデルに 提供された原材料を
加工し塗ったもの(自作より濃い為)
3回塗ったところ、1回目は2日くらいで乾く。
このニスの状態は
色は一切顔料など使っていません。純粋ニスだけの色です。

木に染み込ませるため、下地処理をしなかったため
小口=木材繊維の切断面がシミになっている。
小口は、ゼラチンをスプーン1杯から2杯をコップに溶かした水で
処理した方が良いかもしれない。
ニスは、樹脂の松脂から作ります。
ベネチアンテレピン樹脂から作る松脂を使います。
すべて、自作です。
2か月の大火傷をしたこともあり、危険な工程です。

黄褐色なので、 最後には あまりひびかないとは思う。
色素は何も使っていないことが特徴で美しい。
黄褐色→褐色→臙脂→赤へと濃さを変化させる。
写真のむさくるしい背景は お許しください。
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Ps.日本でX氏から、アドヴァイスを受けたことは、2010年現在、不必要なことであって、空白の1年をもたらした。
フライブルクI氏からのアドヴァイスがヴェネチアンテレピン+リンシードオイルが、ストラドニスに近かった。この手のレシピは、以外にもイタリア以外のドイツ、フランスなどのほうでは、今でも コロホニウムダーク(ヴェネチアンテレピンとは異なるが)として、おっこなわれている。
もちろんヴェネチアンテレピンを使う人もいる。

テレピンから作るエッセンツァグロッサは、普通のテレピン油を採る残留松脂分のコロフォニウム成分のようだ。ヴェネチアンテレピンは、唐松からのバルサムなので、基本的に、元が異なると考える。それを処理した松脂は、正確が違うし、匂いも違う。ヴェネチアテレピンの松脂は、いい匂いがする。多分 後の褐色への変色も、後者は美しいので、適していると思う。
混ぜるオイルは乾性油で、リンシードオイル、もしくはクルミオイル、ボイルドや、サンシックドなど混ぜたほうは亀裂を防ぐので、試し、ブレンドが良いと思う。

2013年現在Cremonakugaは・・天然色素を手作りし、併用している。ストラディヴァリの、それとまったく同じものを・・・・
# by cremonakuga | 2006-10-06 01:18 | Trackback | Comments(0)

ヴァイオリンの美しい音!

コンサート案内が届いた!
晴海の会場は数年前に聞きに行った事がある、
ヒンクさん(ウイーンフィル・コンサートマスター)にも、その時に再会した。
今回は
「ウエルナー・ヒンク フィリップ・ドレシャル 後藤 泉 ピアノトリオ」
ヒンクさんは ストラディヴァリウスの1709年の使われている。
ドレシャルさんのチェロは いったい誰の作なのか?気になる、、、
ピアノは多分スタンウェーだろう、、?

ヒンクさんのストラディヴァリウスは、確か2003年に草津で拝見させていただきました。
勿論、ボディーをちゃんと タップさせていただきました。
レッスンを待つ沢山の生徒さんの前で、、このおじさん 何やってるんだろう?
と思われていた事でしょう。
1709年のストラドは、いろいろな箇所の音程が、・・・・・納得!
タップしている音を
同席した、ソリストも 総ての箇所の音程が同じで「???!」っと、お互いに目を合わせて
確認した。
タップが終了し、彼は 私に 「もっと どうぞ、もう良いのですか?」と聞いた。

このように、板が作られているストラドは、典型的なストラドと思います。
透明感があって、繊細、上品な音色が特徴です。

ボーイングは明らかの肩の力が抜け、肘など
滑らか、スムーズ、同じ言葉ですが、で絶妙な流れるような
ボーイングが必要のようです。
そうでないと、音が濁ってしまい、綺麗な音色が出ない!?
ヒンクさんの流れるようなボーイングの演奏を見るとそれがよく理解できます。

綺麗な音色・上品で音楽性の深い演奏を聞くことができます。
と 評論家のような口ぶりで つい言ってしまいます。


タップする時は、指の腹でタップします。

なぜ?
それは、一つには、私はそうやってタップして作ってきたからです。
二つめには、ソフトなタップのため、楽器に優しいし、
名器の所有者も安心する点です。

指の関節のタップはカン カンと音がして、
自分の楽器でしか出来ません。
弱くカンカンは楽器にとって このくらいは問題ないのですが、
見ていると、人によっては心配するかも知れません。

しかし、指の腹のタップは難しいらしいです。
瞬間的に指を当てる必要があります。
人が指でタップするのを見ていると、
もう まどろっこしくて見ていられなくなります。

「貸して、こうするんです」
と、、、、言いたくなります

割り箸くらいの木の棒に毛糸をきつく、ゆるくを上手に巻いて
パーカッションに使うような道具を使えばよいのですが、
直ぐになくしてしまうので、困りますが、見ている方も怖いでしょう・・・名器は木琴ではない!

指の腹なら優しい そして無くせない!どこでも使える便利なゴットハンド!?
 怪我さえ気をつければOK 便利です。

行きたいな~
10月10日(火)、東京・第一生命ホール(晴海)
行きたいな~
前売り6000円
ベートーベンピアノ三重奏曲第3番ハ短調OP・1-3
クララ・シューマン ピアノ三重奏曲ト短調OP・17
モーツアルトピアノ三重奏曲ト長調K564
たまに音感がぶれないように
美しい音を聞かないと、 美しい音を作れない!
聞くのも仕事、と言う事で納得したい!
、、、、、、、、、、、、、、、
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ストラディヴァリの使った道具、、CREMONAのストラディヴァリ博物館にて


※ヴァイオリンの音、弾き手と作り手の思いの一致とズレ
作り手として、ppからffまで、音量が出て、大きなホールの隅々まで響く、美しい音色と・・・欲張りな思いがある。その音は、時には、きついくらい響いても、それも良しと思う。名器は、近くでは、ふつうに響き、遠くまで響く・・・は近くでも大きく響きます。

弾き手は、大きな音に麻痺し、大きな音でないとダメという方もいらっしゃいます。また耳には来ない優しい響きでないと頭痛がしそうという方もいます。

優しく、きつくない音が柔らかい音と表現する方もいます。古い、少し疲れた木のキシミのような音色に慣れ、柔らかい音と感じる場合もあります。そういう場合、名器の音は、違和感を感じるでしょう。
作り手としては、いかに名器の音色に近い響きは、近くでも大きな音がし、クリアーだという事を、一般的に良く言うオールドと少し違う事を分かってもらいたいと思います。

オールド名器って、枯れた音ではなく、滑らかで、上品でクリアーで、良く響く!疲れた普通の古いだけの楽器は枯れた音がします。
弾き手も、聞き手も、そういう音色がオールドの良さと思い込んでいる空気を共有するときを、たびたび経験します。そういう時は、変な事を言うと、気分を害されるので、ただただ良い音をインプットを直してほしい!

その音を、新作で作るのは、言っている事が矛盾しますが、木が新しいので難しい。
# by cremonakuga | 2006-09-23 00:38 | ♪♪音の謎♪♪♯♭ | Trackback | Comments(2)

音の保存、復元について(※2014,6,08追加)

ヴァイオリンの音について、
何が良い音か?
このテーマについて 話をすると
深みにはまり、結論が出なくなります。
特に、友人と VINOなんか飲みながら
論議すると、熱が入り、たかだか音のことで
いや、素晴らしい音のことで
すぐに4時間くらい過ぎ去ります。
終電、、乗り越し、、、!
最後は、ただの酔っぱらいになってしまいます。、、、、

結局、それぞれ その人の持っている
音に対する、感性としか言いようが無いのではと思います。
皆、自分が良いと思う音が、良い音と思っています。
本当は、良い音はありますが、、、
沢山いろいろな音色を聞いて、追求していくうちに、
良い音が、くくられ、 こんな音が 良い音と
感じられるのかも知れません。

私のヴァイオリン一つをとっても、
ある人は、好きと言い、
ある人は見向きもしない、

E線が甘く艶が有ると言うソリストがいる一方
E線が伸びないと言うソリストもいました。、

低音が、良くなる、と評価されると 思うと
低音が鳴りすぎるとか、、、

また反応が良いと言われたら、
直ぐに音が出てしまい、弾きにくいと言う人もいたり

結局、好き好きで、相性で、音が出せたり 出せなかったり、
今まで使っていた楽器が基準になっていたり、
その人の技術によったり、

製作者は、謙虚に 自分の楽器についての感想を聞く
こころ構えを持ち、私の事です!

その一方で、
自分の好きな演奏家やオケのコンサートを、沢山聞き、
好きな製作者ストラドとかのヴァイオリンの音ばかり、聞き、
好きな音色のイメージを確立する。

人の意見に左右されない 自分の理想の音が必要です。
そのためには、生のコンサートをたえず聞くことが、
一番良いかもしれません。

現存の名器とされる楽器の音が、なくなる日は そう遠くはないと思います。
悲しいです。

なんとか、少しでも 似た音色の楽器を作って、残さねばと つくづく思います。
わかわかしい、いきいきした、新作楽器の音も、素晴らしいと思います。
魅力があります。

いま ヨーロッパの古い楽器の修理修復をしています。その過程で
音響が、どう考えられているかを 感じ、良い修理が出来るように工夫しています。
自分の製作にもプラスになっています。

古い楽器を大切に直す、、、文化に貢献!?

古い名器の音は、エレガントです、音楽もエレガントです。
上品な音です。
究極の良い音はこれがキーかも、、、イタリア語でエレガンテ、






追記、2012年現在思うこと・・・・最近アメリカ発で、名器と現代ものと音色大差なし・・・とこニュース。

このニュースを聞き、またか!と思う。以前、やはり、N?△○×博士が、作ったヴァイオリンとストラドの聞き比べがあったが、それも博士の新作に軍配が!前者は、演奏家がブラインドで弾いているようだ、後者は、しかし、ストラド所有者で、演奏家は、ストラドに軍配を上げている。DVDを通してでも、私もストラドの軍配を上げた。

この手の話、、また、新春の芸能人格付けも面白い。

私なりに解説すると、昔の名器、特にストラドのあっては、簡単に誰でも良い音が出せる楽器ではない。弓も選び、奏者も選ぶ、音が出せるようになるのに、天才的で、何時間から、何か月、何年もかかる場合もある。 相性が悪いと、一生かかっても良い音が出せない。


それに比べ、構造上からも、現代の新作は、誰でも比較的、音が出しやすい。そして、新しい楽器は、よりキラキラ感が、はっきりしていて、弾いていて自分の耳にもそれが分かる。ストラドは、耳もとでは、そうは聞こえない。雑音のようないろいろな音が聞こえたり、G線は、音が太い霧の固まりのように聞こえたりする。


離れて聞こえる音は、ストラドが、繊細で、上品、特に高音は、ここまで出るかというように聞こえる。例えばバッハや、ブラームス、ビバルディなど演奏を長時間聞いていると、その音色の良さがより感じられる。 その曲が曲として聞くことができる。楽器が前に出ない。楽器がより良い曲にする。

それに比べ現代のは、音量が有り、分かり易く、シンプルに、クリアーで美しく聞こえる。ストラドの音を聞きなれない、その良さが分からないと、単純に現代の楽器のが、音量だけでインパクトがある。

しかし、曲を長く聞いていると、途中から、楽器の表現力の差を感じるものです。
最後は、曲が面白くなく感じる時があります。


中には、新作・現代の楽器でも、名器に似ている音色の楽器もありますが、アメリカ的な良い音も存在します。まず、大きな音が出ないと・・・・・・と!


つまり、この手の比較は、ストラド所有者や、ストラド演奏家、ストラドファンが、ブラインドで行わないと意味がないという事です。

そこで、現代物でも良い音は、ストラドと同等か、以上の性能か・・・ということだと思う。

良さを分からない人どうしで、比較しても意味がないということです。


こういうニュースを流す人も分かっていないから、悲しいと・・・いつも思う。

良い演奏で、楽器の音も良いと、涙が流れ出す音色があることを、知ってほしいと思います。






※基本的に、アナログで、感性、5感を駆使して、ヴァイオリンは製作します。
その中で、客観的な物の見方も必要です。ストラドに関する既存の数値的なデータなど、どんなにアナログで感性で製作しても、出来上がったヴァイオリンが、音響的に最低限ストラドの音響的な数値になっていなくてはなりません。

それは、M-5、M-2が、オクターヴに、ならないようにします。
一例・バスバーが付いた状態で、
Strad誌より
Stradivari/Booth1716
Tavola 58g
M-5 ・・・345hz
M-2 ・・・150hz
Bar 4g

without bass-bar
54g
M-5 ・・・305hz
M-2・・・ 127hz


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Stradivari/Kreutzer1727
Tavola 60g
M-5 ・・・324hz
M-2・・・ 139hz
bar 4.5g

without bass-bar
55.5g
M-5 ・・・276hz
M-2 ・・・117hz


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Stradivari/Alard 1728
Tavola 66g
bass-bar 4.3g
M-5・・・ 351hz
M-2・・・ 146hz

without bass-bar
61.7g
M-5 ・・・304hz
M-2・・・ 127hz


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Francesco Ruggeri 1685
Tavola
65.5g

M-5 ・・・375hz
M-2 ・・・171hz

without bass-bar
M-5・・・ 324hz
M-2 ・・・150hz

ハッチンスさんが言ていたようにオクターヴにすると、確かに、美しく良く響きます。しかし、複雑なクレモナの名器のニュアンスは、減るように私は感じます。私も何十年も前に、ハッチンスさんの調整をしましたが、2丁で、止めました。ハッチンスさんが、おっしゃる調整が、出来る事は、つまり・・あえて ずらすことができるという事になります。今もなお、オクターヴ調整をしていたとしたら、私が思う普通の良く鳴るヴァイオリンで、終わっているのではと怖い!彼女が言うように、アルミの粉をまいても、左右対称でないから、綺麗にはいかないはずです。だから、振動を与える機器は使った事はない・・・
絶対音感があるわけではないので、昔から指針計のコルグのチューナーだけだ!20年以上前から同じです。当時は、だれもヴァイオリン製作では、使っていなかった!当然ハッチンスという考えも、ほとんど知っている方はいなかった!


そもそもヴァイオリンの音になぜ これほど真剣に なれるのか??
その音が素晴らしいと思う感覚が とても強いからではないかと思う。
それはなぜか?
????人には いろいろなきっかけがあるはずです。
私の場合は、子供の頃聞いたレコードの音・・主に有名な管弦楽曲・・・音楽のレコード鑑賞に時間が楽しみでした。 近くの都立小松川高校の講堂で行われたNHK交響楽団のこども向けコンサート、そこで聞いた生の音色、弦、管、打楽器など・・・今も良く記憶しています。正確には小学生の時でした。
今思うと、小さければ小さい時ほど、音の記憶は その人に影響を与えると思います。
ヴァイオリンでは、4歳くらいから始めたほうが6才からよりよっては有利です。個人差はありますが!
10才で聞いた自分のヴァイオリンの音と、もっと良いヴァイオリンを持っていた人の音の差が今も明らかに違うこともはっきり記憶しています。

将来プロになる?? コンクールで優勝する?? それは別にして、その人の人生に大きく影響を与える「音」
小さい時に どんな音が「良い音か?良い音の楽器か?」最初に 持つ楽器は とても大切と思います。

小さい子供のヴァイオリンは、余り音が大きくなく、クセが無く弾き易く音色が透明感があるクリアーな音色の楽器が良いのであろう!?

いろいろな表情が出せる楽器であれば越したことがない。 今の子供たちは、きっと素晴らしいコンサートも聞く機会が多いことでしょう・・・小さい時に良い音を認識すると、大人になって 良い音への感度が高くなると確信する。

大きな音で耳に負担がかかり、ガラガラした音の楽器だけは避けたい。
市販の量産品の楽器は、そういう意味で、あんがい 透明感がある楽器が多いと思う。そして安価、安いから悪いという事でもない。手工だから必ずしも良いとは限らない・・・楽器選びは難しい

そういう意味から、4/4の楽器を作るが分数で良い楽器も作ったほうが 音楽文化に貢献できそうにも思う。
しかし 分数は、きわめて難しい。
その子の将来に影響を与える 大事な楽器を作る事は 自分の子には作ったが 責任を負えない。
ちなみに自分の子に作った小さな分数は音は良かったが、楽器としては良くなかった、3/4は良かった・・・

音量以外、4/4と同じクオリティーでなくてはならない、いやそれ以上でないといけないと思う。
夢を開く一丁ならよし、夢を砕く一丁になるかも知れない・・・・

それだけ、子供の頃の、最初の1丁は 重要ではないかと思うと気軽には作れない・・・
その子が、将来にわたってヴァイオリンが好きになり、良い人生を楽しめるか???ヴァイオリン作りにもかかっているし、責任があるのだろう!
分数のストラドかグアルネリでないといけないと思うからハードルが高い!
もうそろそろ、本物のストラドに似た音の分数か?デルジェズに似た分数か?
そんな楽器も作れないでもない気がします。
そんなチャレンジもしないといけないかもと考える

一方で
すでに有る分数から選ぶのが良いかもしれない・・・と考える。
音量、音質、操作性・・・・少し古い楽器から選べる。
# by cremonakuga | 2006-09-16 01:48 | ♪♪音の謎♪♪♯♭ | Trackback | Comments(0)