ヴァイオリン製作日記⑦ニス

もうじき完成します。
CREMONAの オールドニスに
限りなく近いと思われるニス。
固まると、硝子のように硬く
ニスの塊はキンキンと良く響き、
しかし簡単に砕け、もろく
しかし、木に染み込んだ効果は 粘りがあり、
木の性能を大きくしてくれるようです。
ライトを当てると、あの名器の光が
再現されます。
色素を混ぜたりは、一切していません。
オイルの色のみです。濃いところは
赤く輝きます。

私の
表板はバスバーをつけて65g
これは現代では非常に軽い方に入ります。
板の強さの調整は
リングモード(M-5)
でE~F
X-モード(M-2)でDからE
これは、オールドの名器が、
そう調整されています。そして
55gから65gくらいです。
これは ニスがいかに表板の
スティフネスを強くしているか!?
と言う事にも重要に関係しています。

普通、新作は普通80gくらいです。
10%以上異なります。 良いニスを使うと
楽器を軽くできます。 勿論木材も良い事が
大切ですが、、、、、
木の表面に染み込んだニスは、上のニスが取れても、内部表面にニス層を作っているので、
板の強さ、音色の効果は落ちにくい・・・ということになっています。
ストラディヴァリのニスは、この種の松脂にリンシードオイル、もしくはクルミオイルが混ぜてある。
※追記2012年から・・・2006年当時色素は混ぜていなかったのですが、2016年現在はオイル、色素を混ぜています。色素を混ぜていなかったその後のHeifetzモデルも年月の経過で、ニスが柔らかく脆くなっていて、音はとても良く綺麗に変わっています。使う、弾くという事が楽器には必要です。弾かないとどんどん鳴らなくなります。色素オイルを混ぜない方が本物に近いディティールを感じます。
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by cremonakuga | 2006-10-22 22:31 | Trackback | Comments(0)
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