ヴァイオリンのタイプ ストラド型、グアルネリ型、アマティ型 その他の形

私たちは、ヴァイオリンを表現するとき、ストラド型などと表現します。
誰々作のストラド型という様に。

ヴァイオリンを選ぶ時、どんな音が欲しいか? ストラディヴァリの様な高音が綺麗なストラディヴァリ型のヴァイオリンとか・・・
では、外形がストラディヴァリの型を模して作った場合、ストラディヴァリタイプの音がするのでしょうか?
もしかしたら、形がそうで、色彩も、古めかしく外見を模してあるから そう錯覚していないでしょうか?
形が同じで、アーチなども同じに、F字孔も同じにすると、内部空間が近くなります。f字孔が同じのため
外へ出る音の出口がが同じ事で、ある種似てきます。胴の幅が狭かったり、広かったりでも似る部分があります。
外見のニスでも、視覚的に、脳への信号が、心地よく良い音がしそうな伝達をするかも知れません。
しかし、これだけでは、音の個性が似てくるとまでは言えません。
表、裏。横板の厚さのグラデーションが、ストラドらしい、グアルネリらしい、アマティらしい配分になっていないと
個性は似てきません。
それらを同じようにしても、個性のバラツキが出てきます。
つまり、見た目グアルネリだからとグアルネリの音が、似た音がするのか?
もし、似ていると感じたら、本質を見抜いていないかもしれません。
なぜなら、ストラドの外見を借りて、グアルネリ1735年の厚さ配分で作る事もできます。
多分1730年代のストラドの音がすると感じる人がいるのではと思います。
重要なポイントが似ているからです。
一般的なヴァイオリンは、同じ厚さのグラデーションで、グアルネリは少し厚めに、ストラドは薄めに
作られていたりします。
音をコピーするわけではないので、まったく それで良いと思います。

私の場合は、実際のストラディヴァリウスの厚さを計り、、重要な厚さの個性を、同じ様に加工します。
グァルネリは、同じ様にグアルネリの厚さ配分で加工します。

では、Cremonakuga オリジナルヴァイオリンというどれも真似しないデザインのヴァイオリンを
作れるか?良く製作者の名前のオリジナルの形のヴァイオリンがあります。

ストラディヴァリの良いところと、グアルネリの良いところを合体し、都合良く、素晴らしい楽器が作れないか?
実は、両者、まったく同じ事をしている部分とまったく違う事をしている部分があったりし、
厳密には、作り得ないと考えます。実際に薄く作った部分が実は厚く、じつはやはり薄く・・と七変化しない限り、不可能です。
高音をストラディヴァリの様に、低音をグアルネリの様に・・・は、もし私だったら・・・・
グアルネリの厚さ配分を基準にストラディヴァリの型を借り、高音をストラディヴァリの様に成るように作るという事でしょう。
高音に関係する表板の部分を薄めに作るという事でしょう。裏板を少し薄めにします。横板も薄めにします。
グアルネリの低音は、単に良く鳴る様にではなく、ダークな音色も必要です。細かなテクニックはストラド方式を使うということです。
これは きっと難しいでしょう。
どんな音かは、きっと中途半端な音になるでしょう。
こんな事を考えていると、また眠れなくなってしまいます。
ある楽器の音質を再現しようとすると、材料から似ている物で、経年を加味しで、総てをコピーすれば、かなり似ます。
そんな時代が来るでしょう・・




by cremonakuga | 2019-09-28 23:57 | Trackback | Comments(0)
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