ヴァイオリンオイルニス 自然なアンティークに仕上げる(油彩絵具使用バージョン)

ヴァイオリンのアンティーク仕様は、いろいろな手法があると思います。

Guarneri del Gesu 編
私流の 独自の方法の中の一つの塗り方です。
まず、音に良いためには、樹脂に松脂を混ぜ、硬くならないよう、また厚塗りにしない事を
守りながら進めます。


①50年経った時のように仕上げる
②100年経った時のように仕上げる
③300年経った時の様に仕上げる
④経年を待つために、300年前と同じニス、色素を使う方法
挙げるときりがありませんが、

私の場合には、④の手法が好きで、たいていは自然に使いますが、
③も魅力的です。
しかし、オイル、色素が経年で黄変する事を、短時間で、そうさせるのは無理が有ります。
私の場合は、ニスの成分は、そのまま300年前のと同じニスを使い、
色素を油彩画の色素を混ぜ合わせ、演出します。
その時注意しなければいけないのは、厚塗りにならないようにします。

下地は、水性の色素
①クルミタンニンを、黒くならないくらいに少量・・・薄いグレー
②サフラン・・・黄色
③紅茶・・亜麻色
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横板は、まだ最終処理前につき、光沢を出していません。
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出来れば
表板の全面や木口や、楓の木口などは、ニカワ水で処理します。横板、裏板は、木口のみ処理します。
そして
最初のニスは、色素を混ぜない自家製松脂ニス
クルミオイル+リンシードオイル+松脂+テレピンオイル
テレピンが多めのニス=薄く希釈したニスを全面に塗り、ベタ付かないうちに拭き取り、
乾かします。完全に乾いたら、再度塗り、また拭き取り・・乾燥
これを3回くらい繰り返します。
最初のニスは松脂2g、オイル1.5cc~2cc+テレピンオイル適量
極少量でも余ります。
ベースの色素は、
イタリアンピンク・・・多め
ローズマーダー・・・少し
クリムソンレーキ・・・ごくごく少し
インディゴ・・・極めて少し

・・・を色を見ながら混ぜ合わせ、ニスを混ぜ混ぜ合わせ、
全体に塗布し、指で薄く均しながら均一に塗ります。
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絵具に混ぜるニスは、オイルを少な目にします。
絵具には、リンシードオイルやクルミオイル、サフラワーオイル、ポピーオイルなどが使われています。また樹脂も含まれています。

この時、最終を想定しながら、濃い部分薄い部分を塗り分け、
同時に、ニスが剥げる部分など変色する部分は、一回塗った後にインディゴを多めに混ぜた色を
少量擦り込んでおきます。最初にインディゴ混ぜると木部に直接入り、取り返しがつかなくなり汚くなります。
くれぐれも汚くならないように!
乾いたら、クリムソンレーキ多めの色で完成にもっていきます。
これも指で極薄く延ばします。
なお 手袋したほうが体に良いでしょう!
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キズのための加筆などはこの段階が良さそうです。
最初では木部にダイレクトになってしまいます。
最後は、生生しくなります。
各段階で加筆するのが良いのではと思います。
ニスは剥いでキズに見せるには、乾かない段階と
乾いてからと 2段階出来ます。両方施したほうが自然になる気がします。

絵具が、乾いたら、表面にブラック絵具に、ニスを混ぜたもののお汁を
筆で ポンポンと置き、伸ばし、布で拭き取ります。
そうする事で、古さと深みと自然さが出ます。
これも やり過ぎると汚くなりますから 注意!
完全に拭き取るくらいの感じです。
グァルネリでは、焦茶~黒の色を、パーフリングの上やコーナーに部分的に塗、布で押さえ、
薄くし、自然になるようにします。
何度も、離してみながら不自然さがないか確認しながら・・・
1度では不自然になるので、薄い色から濃い色など何回かに分け、施します。
薄い透明ニスを2回塗り、ニスは終わり。
この時のニスは、アルコールニスの様に薄いビチャビチャのニスを刷毛で塗ります。
しっかり刷毛で塗るのはこの2回だけです。(このデルジェズは)
全体を、マイクロメッシュ2400~3500でかけ、表面をマットにします。
表面を、研磨剤で磨き、
再度、黒の絵具にニスを混ぜたもので表面を薄く塗り、布で拭きとり
表面が、少しマットな状態にし、光らせたい部分のみ、布で更に磨きます。
その時パーフリングの上はマットに残します。また表板と横板の間に残した濃い色(焦げ茶~黒)はマットな状態にすます。
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パーフリング上は、マイクロメッシュで擦り、マットにします。
ニスが剥げた部分は、インディゴを少しだけ混ぜた絵具で、拭き、取り、拭き、取りを繰り返しながら
その時、目的の楽器のニスによりますが、メインのニスとの間をほんの少し残すと、より臨場感が得られます。
つまり本塗りニス2回
ごく薄い色素崇
下地ニスは、薄いニス2~3回拭き取ったニス
この位にニスが、音には良いようです。

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by cremonakuga | 2018-01-11 02:12 | Trackback | Comments(0)
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