ヴァイオリンを良く鳴らすために必要な事・・・もし私がヴァイオリンだったら!catch and release(2022/12/17、2023,01,17再追記)


ヴァイオリンを作りとして どうしたら良く鳴るか? 鳴らせられるか? 実際のストラドやグアルネリ デル ジェズのデリケートな厚さ配分で作った楽器を
いろいろ試しながら 耳で聞き 検証します。それらを実際に弾く演奏家がどう弾いているか?4弦のどこのポジションを どういう音色、音量で弾くとき 弦のどの部位を弓をどう当てて弓毛のしなりを見て圧力は?弓の速さは?耳と目を駆使して同じ音が出せるか?新作で試しています。そんな事を何十年もやっていると・・・分ってくる事があります。ヴァイオリンはこういう風に弾かないとこういう音は出せない=こういう風に弾いてこういう音が出ない楽器は 出来が悪い!そいう仕事から分る事を書いています。名演奏家の弾き方=弓圧、毛の角度、ボーイングの速さ、弓毛の当る絃の部位、手首の動かし方、反応の速さ・・
を分析して居るわけです。

あくまで私感ですが・・・多かれ少なかれ最初に弦をキャッチし、そこからあまり圧力はかけず、そのまま引き抜く感覚・・鳴らしてあげる・・後は圧を抜いた方が、良く鳴るんです。catch and release・・・ 
☆その前に・・・・
特にE線のハイポジションが鳴らないと 楽器が鳴らない感=印象が弱くなります。
ヴァイオリンはソプラノ楽器 髙音が鳴らないとヴァイオリンらしくありません。
E線のハイポジションは、指の押さえる範囲が特に狭い為、正確な音程が必須です。
楽器が・・以前に正確なポジショニングのトレーニングが必要です。
正確であれば、その音程が鳴る様になります。不正確ですとその音程は良く鳴りません。
ハイポジションが鳴りにくい楽器も鳴るようになります。鳴らない音程も集中的に弾くと鳴るようになります。
E線のハイポジションは、正確な音程と増幅させるビブラートでパフォーマンスが上がります。

・・・でcatch and release 
ビブラートで、増音させるなどなど・・・
途中いかに最初のキャッチを維持し、弓の毛の角の少ない部分のままだったり、多い部分だったり デリケートな必要以内の圧で弦が鳴る=弦が動ける=振動できるようにボーイングする。
それが基本形の様に思います。
つまり 羊羹を切るように じ~っと弾き切るように弾くのは 名器などには向かない! 
指板近くをグィーっと弾くのは 鳴りません。
演奏スタイル&表現で圧を掛けて弾くのは すの演奏者のスタイルなので それはそれで良いと思います。
がしかし、いわゆる名器と言われる楽器には 基本的にそう言う弾き方は適しません。
名器レベルの楽器は しっかりした弓でないと弾きこなせません。
そこで そのヴァイオリンに合った良い弓が必要になります。(圧力かけなくても しっかり弦をキャッチしてくれる弓が)
その上で音色が良い弓という事かと思っています。私は・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
強い圧力をかける時は、毛が動く長さ=距離を多く、速く弓が移動すれば、圧力は苦になりません。
演奏をする事を別にして、音が良く出る方法について・・・お話ししています。またまた私感です。

良く鳴る・・とか 良く鳴らない などの検索が多いようですので、
特にE線が・・・G線が・・・などなど・・・

あくまで私が日頃、感じている事ですが・・・・
今迄に作ったヴァイオリンに伺った時の ヴァイオリンさんの回答です!?

ヴァイオリンが良く鳴る、鳴らないは、
基本的に、鳴る楽器、鳴りにくい楽器、
また、現代の楽器 オールド楽器 などなど
いろいろな条件が違いますが、

一つ言える事は、ヴァイオリンのバロック時代は、プレーンガットの弦だった事から、
弦の振幅が狭いため、ボーイングは、軽く、弦を鳴らしてあげるように弾かないと
思うように鳴りません。力は入れないように・・・300年前のCremonaの楽器達は圧力ではなく構造的に音響的に箱が振動し鳴るように工夫しています。
現代の楽器は、大きな会場、大きな音を出す必要性などから、弦の張力も強くなり 構造的に厚さ、指板の角度増 など強く作る必要性から バロック時代の構造から変化してきています。より強圧力でも鳴らせるなど など  しかし 弾き方の基本は バロック時代の弦を転がす様に横に弾き鳴らす事は、変わらない気がしています。弓は圧を掛けたら横へ速く流す。
これが 現代でも基本同じだと考えています。私は!
繰り返しますが・・・
現代は、大きなホールが出来、弦も金属弦、ナイロン弦と より大きな音量へと進化し、本体の新しいヴァイオリンも
厚さが厚めで結構しっかり出来ていて、駒先での絃の角度をきつくし、強い弦で楽器を鳴らす様な傾向になっています。
そういう楽器は、どうしても 圧力をかけ、しっかり弾いて鳴らしたりします。
また、力を入れてしっかり弾かないと鳴らない楽器も存在します。
しかし、普通 誰しもが、そんなに大きなホールで ソロで弾く機会は、あまり無いのではと思いますが・・・
おさらい・・・
良いオールドヴァイオリンを弾く時、強い弦の張力を、また弓の圧力で鳴らそうとしますと、かえって良く鳴りません、
楽器は、いつか傷むでしょう!・・弓圧を掛け続けると楽器が悲鳴を上げ出します・・・と心配します。
昔の楽器は、圧力で鳴らすより音響的に鳴らす構造でガット絃でなるように設計されています。
開放弦が良く鳴る!指で押さえても同じ状態にしてあげる・・・開放弦で調弦の時、あまり強く押さえ付けませんね!
軽く弾きますね!・・・・

不思議な事に、オールドヴァイオリンを、ガット弦で弾き、良く鳴らせると、新作の頑丈なヴァオリンも
意外と良く鳴るものです。

ほんの少しの力加減で、大きく異なります。

この事は、下への力で押さえる力ではなく、あくまで横方向への弦を転がし弾くという事だと感じています。

つまり、強い音は駒近くを弾く、弱い音は指板近くを弾く、より大きな音を出したい時は、
限度内の圧力で、最初にしっかり弦を一瞬で捉え弾く。

catch and releaseです。 弓の毛で弦をキャッチしたら鳴らす様に圧力を解き放し弦を響かせてあげる様に弾く・・・
弓が弦に触れた瞬間から音が出る=瞬間の発音でそのまま音が出る感覚、弓のスタート、折り返しの発音を瞬時に

※オリーヴのガット絃で弾くと良い練習になります。
オイドクサは弱いので練習になりませんが、オリーヴは、圧力を掛けると良く鳴りません。前に述べた様にあまり圧力を掛けずに上手に弾くと
良く鳴ります。つまり正しい弾き方をしているからです。しかし、上手なボーイングでも現代の楽器にはオリーヴ絃では鳴らない楽器も多くあります。それらは、名器とは構造が違うからかも知れません。新しい楽器でもオリーヴ張って鳴る楽器は良い楽器と言えるかも知れません。オリーヴガット弦はお高いですが、練習には良いアイデアと思います。某音大の教授のかたに伺ったお話しですが、最近の若い人達でガット弦張ったオールド楽器が鳴らせない人が多いと・・・
それは、弾き方が違うからです。力=圧力で無理矢理弾くためで、 Catch and releaseで弾いていないからです。羊羹を切る様に弾くと鳴りません。


弓の横方向への移動で、弦を振動させ、時にビブラートも加え音量を増加させるように・・・音の増幅
基本は、駒と指板の中間あたりを 正確な音程で弾く。

私は、演奏家ではないので、自分の理想のように弾けませんが、
私に、楽器が たえず そうしてほしいと言っているように感じます。
言うのは勝手で無責任ですが・・・

現代の、弦で鳴らすような楽器に慣れてしまうと、良いオールド楽器では 鳴すのに苦労します。
ストラディヴァリを鳴らすのに2年かかった、とか、数か月要したとか・・・
圧力かけなくても鳴るんです。ただし、良い弓が必要です。
圧を掛けないで弾きながら微妙なニュアンスを出す表現する事は、圧を掛ける事に比べ非常に難しい事と思います。
ひっかかりが良く、音の振動の伝達がよく、弓毛が上手に張られた 高性能な弓が できれば必要です。
つまり良いヴァイオリンであればあるほどそれに合った良い弓でないと その良さは発揮できません。
それらをコントロールできる腕が必要と言うことになります。

弓のスタートから、弦を マックスで鳴らせる事も、大切のように思います。
切れが良く、それが出来ると、圧力で押さえる必要がなくなります。
ヴァイオリンを最初に習い始めた時、上げ弓下げ弓を繰り返し、下げから上げに切り替える瞬間上げが一瞬で
音が切れない様に滑らかに弾く事をならいますが、一瞬でしっかり次の動きに弦をチェックするようには反応したとき切れを感じます。
弦の上に止めた弓の毛を瞬間で同じ速度で弾く技術 切れ良く弾く技術は力を必要としません。


手首の、一瞬の動きで、弦をしっかり捉え、そのまま横へスライドする・・は難しのでしょうが、
そうすると、下方向への圧力は少なくなり、楽器にも優しく、弦も良く振動します。

普通ヴァイオリンを習った方なら、折り返しで音が途切れないように弾きますが、
途中同じ音量で弾く、どこで止めても、どこからでも同じ音量で発音できます。
それが基本かも知れませんが、それをもっとしっかり、圧力をかけずに弾くのは難しいです。
引っかかりが良く、スムーズでバランスが良い弓でないと上手く出来ないでしょう。
つまり 楽器もとても大事ですが、弓はもっと(言い過ぎかも?)大事だと思っています。
そこそこ鳴るレベルの楽器であれば、弓で音が大きく違い、演奏テクニックの進歩も違ってきます。

そう日頃から感じている事を、たまたま見たユーチューブで 
ズーカーマンさんが、レッスンで、男の子(椅子の上に立って弾いている)、他のでは・・女性が何度も同じフレーズを弾く・・それらしい事を レッスンしていますが、まさにそれです。

そういう弾き方をすると、楽器は、ガーンと大きく響きます。
弓の返しの時の手首などの、反応がスムーズで瞬時に早く出来たほうが、その瞬間で弦をとらえられるので、その後 無理に圧力をかけなくても音が出せます。
子供の頃、それが旨く出来て、感動した時に記憶が今もありますが、今はなかなか出来ませんが・・・

私は、今は、そういうレッスンは受けた事は有りませんが、自分の楽器を鳴らし、試す時、
そう弾かないと、良く鳴らないので、正しいのだろうと思っています。


いろいろなヴァイオリンの先生方に、試奏していただく時、どう弾いていただきたいか、リクエストします。
弱い圧力で・・・とか、Eのハイポジションは、特に繊細に・・とか、
これは、しっかり弾いても大丈夫です・・・とか、
楽器の特性を ご説明します。

しかし 共通する事は、押さえ付けず、弾く事です。

逆に考えると・・・

必要以上に押さえ付けないで、弾くには どうしたら良いか???




指板近くを強く押さえると、駒への負担が増し、表板への圧力の負担が増えます。
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同じ音量を出そうとすると、当然、駒近くの方が圧力は要りません。しかし、技術が増します(私はデリケートさなど増すと思います)
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同じ圧力では、駒近くは音量が増します。・・・・音質が異なるので難しいとは思います。
強い音を出したいときは駒近くを弓の毛の角で更に強くひきながら=同時にヴィブラートを強く掛け音を増幅させながら弾き出す感覚と考えます。
ボーイングとヴィブラートが同調すると強く大きな音が出せます。その時には正確な音程が必須です。正確なポジショニングで何時も弾かれる楽器はハイポジションも良く鳴るように鳴ります。不安定なポジショニングで弾かれ続けると鳴らない楽器になります。
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大きなストロークで弾くと、圧力は少なくて済みます。短いストロークで同じ強く音量を出そうとすると駒から下への圧力が増します。
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指板の近くを強く弾くより駒近くをデリケートに弾く方が楽器に負担は少ないです。


どういう音楽を創るか?で一概には言えませんが、楽器サイドから考えると、上記の範囲をなるべく逸脱しないように
楽器と お付き合いするのが好ましいのではと 私は感じます。

なお、楽器に正確なポジションで、反復、良い弾き方をすると、30分も弾くと、楽器の反応、音質が変わります。
ポジションが不正確で、弾き込むと 楽器を弾いても 反応が、ボケた感じになります。

同じ音程でも、弦の弾く場所の振動で、楽器の同じ部位が振動しているように感じません。それは多く弾く場所で、楽器に癖=慣れが定着するように感じます。
正しい位置で楽器におぼえさせる事が大事だと感じます。


正確な音程で 特に弾き込む事で、出ずらい音程も、出る様になります。
特に新作でも、厚い・薄いの差が大きい楽器は、良く鳴り、ニュアンスもある半面、ポジションで音量にムラがあります。出ずらい音程は弾き込みが必須です。
あまり厚さに変化が少ない楽器では、平均的に音が出ますが、音色の変化、表現力のパフォーマンスも付いてこない場合もあります。


是非、オリーヴ ガット弦で、軽く、滑らかに、繊細かつ大胆に弾き、大きな美しい音が出る様に 訓練し、弾く事をお勧めします。
そうすると。ナイロン弦でも大きな収穫が得られるはずです。


しかし、しかし、ヴァイオリン自体のセッティングがきつく、駒近くが、弾きにくく、鳴りにくいヴァイオリンもあります。
弾き込んでも、弾きにくい場合は、駒近くも、ちゃんと弾けるような状態にしておくべきと思います。
それは、魂柱の強さ(長さ)位置、(駒からの距離など)で可能です。


一般的なヴァイオリン(表板駒&魂柱あたり厚さ3mm)では駒足端から魂柱まで3mmが普通です。
そのエリアや表板が厚めの場合は4mmの場合もあります。名器の場合は2mmだったり、1mmだったり個々の楽器の構造などによります。
本当は3mmのところ2mmでセッティングされていれば、耳元では輝かしさを感じ強くかんじます。しかし10m離れたところでは
3mmの方が大きな音で綺麗な柔らかい音で聞えたり、耳元とは離れたところではちがいますので、チェックが必要です。
そして、時々、駒の真近を開放弦で、弓をゆっくり、しかり 大きく鳴らす事。1本づつ、と、2本の重音をしっかり鳴らす事で、楽器がほぐれます。
鳴りにくい楽器も鳴り易くするなる場合があります。良い方法です。

姿勢からヴァイオリンがあまり下がらないように構える事も、弓がずれない手段。ボーイングでも弦の90度でスライドしない場合も
指板のほうにズレル要因になります。(演奏スタイルなど音楽的表現から意図している場合が別ですが)
弦のスイートポイント1点を意図して守れれば、指板近く、駒近くを自由に往復して 意図した表現が出来、良い音も出せ、楽器にも
優しい事になりますから、耳で音を聞きながら、良い音が出る場所と、圧力加減、運弓の速さ、長さを考えながら弾かれると、結果
良い方向へいくと思います。また 人に聞いていただき、どれが良い音に聞こえるか?を考えながら演奏すると、自分の感じる良い音と、
それを聞く人の良い音が、同じか?そうでないか?それも しっかり分かっている事が大事ではないかと感じています。

もし弾き方が原因でヴァイオリンが鳴らなかったら・・・
今まで5センチの厚さの羊羹を、徐々に切り15センチ引いて切って完全に切っていたら・・・・

2センチの厚さの羊羹を、最初に、ほぼ2センチの厚さまで切り20センチ引いて完全に切る様な感覚で・・・
なんて例えは、当たらずとも遠くないかも・・・


※これらの事は、初心者に限らず、某有名音大の生徒さんでも、いらっしゃいます。先生に、もっと駒の近くも弾くと良い!っと言われていました。 

追記2019
※ヴァイオリンも開放弦で弦をはじくと良く響きます。名器は それだけでも別世界の響きを持っています。
左指で押さえ、右手の弓で最初弦をキャッチ=はじく、あとは、はじいた音を止めない様に響かせ流す感覚に似ているかも?

以上は、あくまで 私の感じていることです。
ヴァイオリンも きっと、そう思っているでしょう!

補足・・中学生高校生あたりの弓を拝見した事があります。都内の有名な楽器屋さんで毛替えをしていました、毛の量がハンパでなく多かったのです。
楽器屋さんに伺ったところ、お子さんの場合弾き易さのため、毛の量を多めにしているとの事でした。毛の量が多すぎると引っかかりが弱くなりがちです。
力を入れても鳴り易くなります。それは力を入れなければ鳴りにくくなる事でもあります。

私のストラディヴァリモデルでもので、毛の量が多い弓で弾いても
意外と良い音で問題なく鳴っていました。後で分ったのですが、毛の量が多いため、弦にかかる圧力が分散し車のサスペンション的な効果の様でした。
銘弓のトルテ効果のように感じました。怪我の巧妙・・・???。
弱い弓で毛の量が多いと余計に弱く感じます。繊細な表現がしずらくなり技術の向上にはあまり良く無い様に感じます。
毛の量が適量で上手に張られていると引っかかりも良いため、弓の操作、ボーイングの難易度が上がり、正しいボーイングが必須になります。
敏感な弓は技術が足りないと弾きにくなります。敏感な楽器を敏感な弓で弾くのは 超難しく技術が必要です。それが表現力に大きく繋がると感じています。今は分りませんが一時期、日本に入ってくる高名な弓は 日本人はブランドに弱くクタクタに弱っていても名前で売れる??など使えなくなった弓が最後に日本にたどり着く?と信じがたい話しを聞きました。本当か???どうか?はわかりません。
弓を分らない人が名前で選ぶと失敗する可能性もあります。ニセ物も多い様で??弓は誰が・どこが作ったか?が大事です。信頼出来るところで、購入しないと危険かも知れません。

弓はどんなペルナンブーコで作ったか?まず材質で決まってしまいます。
名前だけの疲れた弓より、良い木材を持つメーカーの中の出来の良い新作の方が遙かに良い事があります。
弓の毛を収める空間、特に先端の穴は大事です。毛替えで空間が狭いからと安易に削ってしまうと弓を台無しにしてしまう危険があります。日本に来た弓がそこを良く削られてダメ弓になっているとの話しも聞きました。本当で無い事を願います。



※ヴァイオリンの作り方で、表板と裏板の基音を半音~1音に合わせるのがマニュアルになっています。そうする事で共鳴しやすくなります。でももっと離れていても良く鳴る楽器もあります。表板が音程が高いと明るい音に、裏板が高い方は少し暗い音にと言われ・・一般的な合わせ方です。
それは表板が2.5~3mmくらい、裏板が2.4mm~4.5mmになります。これが普通の厚さです。
私に作る楽器ではASで表1.9mm~3.2mm, 裏 1.9~4.7mm.delGesu 表2.2~3.2.mm,裏 2.2mm~5.7MMくらいです。
しかし、表板を2.5mm~4mm超 と厚くし、裏を 2.4~3.5mmと薄く作る方法もあります。これは裏板をスピーカーのコーンに見立てて縁を薄くし中央をあまり高くせず低めにする考えです。表板をしっかり作り、裏は反響 振動し易く作るという考え方です。弾き込むと良く鳴る様です。しかし表板がこれだけ厚いと深い表現などが出来る楽器にはならないのではと心配です。実際にこの様な楽器を見ましたが、自分が作った事が無いので 良く鳴ったくらいしか言えずそれ以上詳しくは分りません。興味津津です。既成概念にとらわえれず 300年前の名器とは違いますが一つのアイデアとして・・・


※追記・・・・(2022年7月)ビブラートの効かせ方、音を引き出すビブラート、音量を増幅させるビブラート、ビブラートによって絃の振動を後押ししてあげる方法。試してみると実感できる筈です。これとても大切です。特に大きなビブラートが効果的と思います。ビブラートには指で掛ける、手首で掛ける、肘から掛ける、を適時出来ると良いのでしょう・・・強く掛けるビブラート、大きな振幅で掛けるビブラート。

ご参考までに・・私的には、こういうボーイングが理想的に感じています。
その一例です。いろいろな演奏家の弓の毛の部分と横への流れなど感心を持って観察してみてください。発音も!

ごく基本的な事ですが、奏法のひとつですが、切れ良くしっかりcheckし弾く。初歩的ですが。。。。以外とだらだら弾きがちです。
Masterclass com o Violinista Pinchas Zuckerman-Aluno:Luca Kevorkian-YuTube

ZuckermanさんGuarneriで 弓の毛の圧力と発音のcheckを観察してください。
Pinchas Zukerman. Master Class 2011.Parte 3. -You Tube

Ray Chenさん CremonaのGuarneri del Gesu1734です。弓の毛が切れるのは圧力が強いからというより、発音=Checkが強いからだと思います。その後は
押さずにリリースし弦を鳴らしてあげる感じ。Stradよりは少し圧が気持ち強めに感じます。圧を掛けると同時に止まらずスムーズに横へ力をながしています。

- YouTube

音と音との間に間が空かず流れる音。弓の毛がどれくらい軽く当っているのか?弓毛が音の強さで駒に近いか遠いか???
どちらもSTradivariを弾く弾き方で、理想的に思います。
Arabella Steinbacherさんの演奏全般
Janine Jansenさんの演奏全般


これらの名器は
良い弓でないと、なかなかこうは弾けないのも事実です。
そこで、そこそこの弓でも毛の種類、毛の量、張り方の上手かが超大事なのです。
そこそこの楽器でも良い弓が必要になります。
楽器が弓に敏感に反応しないとダメなのです。弓が弦に敏感に反応しないとダメなのです。
また良い楽器良い弓は腕がないと操作できません。










by cremonakuga | 2017-12-20 01:27 | ヴァイオリンの弾き方 | Trackback | Comments(0)
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