久我ヴァイオリン工房
Guarneri del Gesù 1744
fondo =裏板は美しい一枚板!
向って右上がり
コーナーは微妙に、かつ大胆に左右が違いますので、
それでいて、見た目自然に感じるようにするのは難しそうです。
なぜか、生き物のようです暑さでクラクラしているのかも??????
本物の音を追究する。
E線は背筋が一本通る金属音に似た音
ハイポジションまで繊細にしっかり出せる。
G線は、少し重さを感じるダークな音色。
しかし、一音一音がハッキリとした美しい音色を出したい。
優しく滑らかに弾くとelegante、激しく弾くと燃えるようなAmore e appassionato 感じる音色。
そんな弾く人によって 弾き方によって表現力が発揮できるdel Gesùを・・・・・
完成し、直ぐに演奏に使える楽器に仕上げる・・・しかし1年後、2年後 10年後~さらに成長し本物に進化する楽器。
出来立てで音が100%完成してしまうと、進化しずらく、進化する楽器は、複雑な厚さの構造になっています。そのため、鳴りにくい部分が徐々に開花していきます。
直ぐに100%鳴る楽器は、厚さの構造がシンプルになりがちで、音もシンプルに成りがちです。
鳴り方、振動が決まってしまいます。作るのは手間が少なくて、失敗も無くクセも無く入門用としては
良く鳴る楽器・・・好印象がありますが、
演奏技術が上がって、難しい表現をしたい時、多分応えてくれません。
10年、20年先、プロが演奏に使う楽器は、奥深い謎の、まだ探り当てられない未知の音色を秘めていないといけないと思います。
del GesuやStradivari師匠の音作りで製作したCremonakuga楽器を使う、プロ演奏家の方から、
楽器に教わっています・・・という言葉を聞く事がありますが、ちゃんと弾かないと、ちゃんと音が出てくれず、
ちゃんと基本通りに弾くと、楽器が応えてくれる・・・そうです。
これは 私ではなく300年前の師匠達の特徴と思います。
強いナイロン弦の時代、弦の性能でどんな弾き方でも鳴り易くなりましたが、300年前のガット弦の時代、
押し付けず、弦を振動しやすく鳴るように弾く技術、今の楽器でも それは正しい基本的な技術と思います。300年前の製作法の楽器は、なぜか ナイロン弦でも ガット弦を弾くような、そう弾かないと良く鳴りません。そういう弾き方はナイロン弦でも良く鳴ります。つまり振幅が少ないプレーンガットで、鳴らすボーイングが基本という事だと思います。ガット弦を張った楽器が、人を見て鳴る、鳴らないという事があるのは そういう事ではと思います。
お話しがそれました・・・
また名演奏家が弾くと、信じられない音を聞く事があります。私には出せない音が・・・・・・!
本物の del Gesù にしか無い音作り・・・・
そんな思いをつづる・・・una pausa un caffe!
しかし暑いです!
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