ヴァイオリン製作研究会の試奏会を拝聴して思ったこと・・・・・・
みなさん、自分のヴァイオリンが良い音で良く鳴ってほしいと思う・・・・・のは自然のことです。 鳴った! 鳴らなかった! 。。。。。一喜一憂されていらっしゃる様子・・・・ 誰々のが良く鳴っていた!・・・また、私のは、良かった!など・・・ 反対に、鳴らなかった・・・・調整が??? ヴァイオリンは、箱ができて既に完成で、駒が、どうか?魂柱がどうか?弦が?は、再現することの手段で、 良いヴァイオリンか?良くないヴァイオリンか?とは無関係と私は思います。 アマチュアであれば、調整がどうだったか・・などは、当たり前のことで、何も気にすることは無いと思います。経験で、上手になれば良いと思います。 大方のプロは、完成した箱が、良いか、どうか、そこで判断でき、駒、魂柱、弦は、付属の仕事になります。 とありたいところ・・・ 駒、魂柱、弦選び、音を出してみないと良いか悪いかは、判断できないのは、アマチュアの特典です。 ・・・と やはりいきたいところですが・・・さあどうでしょうか?アマとプロも無いでしょう! で、最大限に良い効果が得られるようにしなければ普通の音が出ないヴァイオリンならば、つくった人は、良く反省し、考えなくてはいけません。 。。。と私は 自分にも言い聞かせています。 外観、作り、音、弾き易さが、一定の範囲に入っているのがっできれば、あとは、弾く人が、どう弾くかで楽器が成長するか、しないか?という事になります。 そこで、判断に気を付けなければいけないのが、あのホールで、大きな音がしたからと喜ぶのは、少し待って!という気がします。ちゃんとした厚さの楽器なら、出来立てで、すぐに大きな音でなくても良い場合もあります。 かえって、そういうほうが良い場合があります。 小さなホールでは、まず分からないと言った方が適格です。 あのくらいのホールでは、音質の筋のような線のような一本通った音質の方が、大きなホールで音が通ることがあります。 聞いていて思ったことは、一瞬、あ!大きく、良く響いているな~・・・まてよ、アレアレ、音のバランスが良くないなあ~品に欠けるな~(いや失礼!) E線綺麗だけど、D,Gがフラットで味が無い~ つまり、品が良く、モーツアルト、ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、ヴィヴァルディー・・・・・などなど弾いた時、曲に入っていける音質か?どうか?音の大きさが、第一ではなく、音質が先だと思う。 音質が良く、音量が増える構造に出来ていれば、弾き込みで、さらに良く変化する可能性がある。 名器でさえも、コンサートの最初の音と、アンコールの時の音は、明らかに違う。毎日練習して弾き込まれている楽器ですら、たかだか2時間のコンサートで、段々鳴り出し、最後は良く響く。 試奏会で、鳴りだす前の前に弾かれ判断されるということだろう・・・・・・・・・・みな、同じ条件ではあるが、弾き込んだ楽器、鳴りやすい楽器、限界に鳴っている楽器、それに鳴りだす前の楽器。本質を見抜くのは、やはり音質、音質の中でも、品があるかどうか、ではないだろうか?品とは、名器を生で、沢山聞くとおのずと分かる。 多分! また、弾く人の相性で、音が出たり、出なかったりの世界!名演奏家でも同じなので、良く響かなくても悲しむことは無いです。・・・・と言いたい。 試奏する奏者選びは難しい。聴衆受けする、ダイナミックな奏者で音楽作りが上手な奏者が必ずしも良い訳ではない。そういう奏者は、その奏者に合った楽器は良い音で演奏されるが、合わない楽器は悲惨なことになることも有る。大事なのは、どんな楽器でも、楽器に合わせてボーイングし、その楽器の一番良い音を出せる。それが一番大事で、その上に演奏=音楽作りが上手であれば、ベターと思う。 かつて、私の場合は、奏者で、失敗している。奏者によっては、全然音が出ないからです。つまり楽器の問題ではなく、相性の問題ということが多いのが、ヴァイオリンという楽器でもあります。 会場でお会いした方のは、以前のは知っていたが、拝見し、ヴァイオリンの姿、アンティークのニスの処理の腕、弦をはじいて、良いヴァイオリンと分かった!完成度が高く、ちゃんとした価格で販売できる楽器でした。音は聞いていないが良いと確信、 伺うと、試奏で、とても良かったとのことでした。 そうでしょう!と思った。 プロ奏者が使うには ネックの太さ、削り方で、もっと音が良くなり、操作性の良くなるので、アドヴァイスしましたが、時間の関係で、出来なかったそうで、それを承知されていた!次の楽器が とても楽しみでした。 本物で塗ってあれば、年月の経過で本物になる。 一生懸命つくられている方には、、くれぐれも本物を作ってほしいなあと思いました。 久我ヴァイオリン工房 久我ヴァイオリン工房 久我ヴァイオリン工房 ホームページトップはこちらから Cremonakuga
by cremonakuga
| 2013-05-21 00:06
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Comments(2)
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スーサン
at 2013-05-21 12:12
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毎回毎回つくづく思うのですが、バイオリン作りは本当に奥が深くて底なしですね。テーマを持って真面目に作り続けて、ほんの少しづつ”自分のレベル”に合わせて見える景色が漸く変わってきます。レベルを上げないと次の景色が見えません。だから、止められません。励むのみです。
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by
cremonakuga at 2013-05-21 12:23
その通りだと思います、向上心で、見え始めると、その上のレベルのヒントに気が付きます。そのヒントをクリアーすると、不思議に次のハードルのヒントにたどり着きます。いつかヒントが線になり全体像が見えます。 経験では、結局、独自の研究からしか発見は無いようです。
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