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ヴァイオリン・ストラディヴァリの香り

久我ヴァイオリン工房

Cremonakuga violino



・・・・・・・・・・・・・ストラディヴァリの香り・・・・・・・・・・・・・・ 


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久我ヴァイオリン工房   久我ヴァイオリン工房      久我ヴァイオリン工房

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by cremonakuga | 2012-11-30 15:16 | ☆ヴァイオリン製作日記 | Trackback | Comments(3)

ヴァイオリンの色ニス

ヴァイオリンのニス塗 No.7


Modello/Il violino Cremonese antico: 

   Antonio Stradivari 1709’Marie Hall-Viotti'

色ニス(ベース用)2回目の上にアンバー色の従来の透明ニス1回、の上に
濃い赤で、陰影を付ける。


 実際より赤く映っています。実際のほうが渋い色調です。あとは、赤は使いません。透明ニスを数回塗ることで、赤が表に飛ばないように、赤を抑える効果、派手にならないようにします。

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by cremonakuga | 2012-11-29 20:11 | ☆ヴァイオリン製作日記 | Trackback | Comments(0)

久我ヴァイオリン工房のニス および 現代のアルコールニス(6/05追加)・・・

cremonakuga violinoのニスは・・・・・・・・・
まだ濃い赤を塗っていないcremonakuga Violino
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クレモナニスの赤を使った Cremonakuga Viotti (Marie Hall-Viotti)
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同じ赤い色素も使ったクレモナニスを使用した、Cremonakuga Ole Bull
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オリジナル A.S 1709 Marie Hall-Viottiと私の左手です!
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cremonakuga viotti 2012 完成!
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クレモナニス  Vernice Cremonese=ストラディヴァリウスニス



☆オイルブレンド比率は、樹脂:オイルは 1:0.5~1.0
1:1は、柔らかく、無難ですが、音質からすると、0.7くらいが良いと思いますが、混ぜるオイル自体の比率により異なるので、一概には言えません。この種の単体松ヤニ・オイルニスで、数十年の実績があるUSA市販品は、1:1と聞きました。実際のストラディヴァリに塗られているカバーニスは、ドイツなどの市販品のオイルニスに比べると、触った感じは、やはり丈夫だが、軽さ、柔らかさを感じるくらいの硬さだ!1:1くらいの硬さであることは確かです。前に述べましたように、一般向けに市販されているニスは、硬めのように感じます。
私の場合は、下地は、1:1で なおかつ、柔らかなオイル成分にし、それをさらに希釈し、塗る、染み込ませるためです。
樹脂の硬度にもより、より硬い樹脂はオイル比率を上げ、柔らかい樹脂ではオイル比率を少しだけ低くします。
同じコロフォニウムでも多少の差が有り、試す必要があります。
一番下のニスを一番柔らかく、順に硬さを増します。
カチカチ言うような音を感じるニスは硬すぎます。
ある種、プラスティック板のような軽いペタペタした音のような表面の方が音は良いようです。

色ニスは、天然のrosso色素を取り出し、先に書いたニスの別レシピ・オイルニスに混ぜまものを、透明ニスと交互に刷毛や、指で薄く塗ります。

カバーニスは、基本の透明、褐色ニスの少し硬めのものを塗っています。
途中から最後に塗るのは1:0.5~0.7にし、オイル成分比率を丈夫にしている。

※樹脂、オイルの比率は、同じ松ヤニでも、硬さは違うので、単純に比率では表せないと思いますが、
一般的には1:1が無難です。ただ、その松ヤニ樹脂の硬さと、混ぜるオイルが何にするかでも、ニスの硬さが違ってきます。
何とも言えませんが、硬すぎず、柔らか過ぎずとしか???

硬いとどういう事が起きるか?
音質に張りが出て、倍音がジーと言う音が多くなります。弾いている本人は極めて心地よく、しかし、楽器が大きく振動できず(そういう感覚)に遠くに音が飛ばない感覚。
ニスが剥がれやすく、欠けやすくなる。極薄く塗っても影響は大きい。オイルでもアルコールでも同じです。

柔らか過ぎると、どういう事が起きるか?
音質が、締まらない感じの音質になり、単に柔らかい音という感じ、ただデリケートな倍音が美しいと感じます!そして ニスの跡が付く・・・
皹は入りにくいが、
ニスが割れる時、大きく皹が入り易く、美しくない。
音の振動は、遮るものは無くなるので、乾けば、色々な倍音は再現できる。


どんなに手作りで高価なニスでも硬すぎるものを使うのなら、むしろホームセンターで簡単に買えるウレタンニスの方が、音は良いかも知れない。振動し易さの音だけ考えれば・・・・・!
ニスは、音の伝達性と、硬さが命です。丈夫さは、最後になります。家具ではなく、楽器ですから!
・・・そういう観点から、常に注意しながらニスを作り塗っています。


これらの天然の樹脂、オイルの性質からニスは、半年から1年・・・・2年と経年するごとに、色が、黄変、褐色化し、より赤褐色色に落ち着きます。出来立てより、毎年色が美しくエイジング変化していきます。細かな皹も入り、本物にしかない重厚感と風格ができてきます。

※オールド・クレモナ ヴァイオリンニスが褐色に変化する訳・・・・
樹脂の松脂が酸化し、黄変します。もともの褐色の松ヤニが更に濃くなります。オイルのクルミオイルも黄変します。褐色になります。リンシードオイルも黄変します。特にリンシードは暗い場所で色が濃くなります。
それらが 重なって 1年もすると はっきり楽器の容姿が変わります。
アルコールニスでは、内部の色素が退色したりし、表面が滑らかになり 優しい 柔らかい色に、 角が取れた綺麗にになります・・・・ オールドクレモナニスは違います。

現代のアルコールニスやオイルニスは、楽器の保存性も良く、化学合成された色素のニスは、色も飛びにくく、丈夫で、丁寧に塗ると、皹も入りにくく、数十年しても色も褪せず保存性が良く、別な意味で美しく変化します。道具として扱い、販売には好都合です。ニスメンテがほとんど必要が無いかも知れません。

しかし、楽器については、あまり丈夫でないニスの方が音に良いという・・・・残念ながら反対のことが存在します。(・・・と私は思います、そうでないという意見も有りますが、しかし、クレモナの名器は、総て?、大方?昔のニスを昔の塗り方で塗られたという事実があるようです。)

硬すぎず、柔らか過ぎず、ゴム的でなく、楽器を固めず、成分が音響に良い・・・を叶えるには、昔のレシピに近いニスに回帰せざるを得ません。

ニスは丈夫より、取れたら塗る・・・か、出来れば、取れても綺麗なのが理想です。なぜならヴァイオリンは、家具ではなく、楽器だからです。

しかし、扱い難しく
楽器屋さん泣かせかも知れません。ニスのレタッチなどアフターサービスが面倒で すたれたのではないか それが理由だと思っています。

販売にも、最初にニスは剥がれやすい、皹は入ります。暖かすぎると、指紋が付きますので、ご注意ください。
なぜ、そうなのか?音にどうなのか?ご説明し、ご納得いただいています。

しかし、市販のニスが悪いか? というとそうは言えません 極端に厚塗りしない限り、無難です。
下手な手作りのニスを塗るなら、市販の方が良いかも知れません。市販のオイルニスを塗った20年くらい前の楽器は、ニスの悪影響はまったく受けてなく、美しく 音も問題有りません。

市販では、油絵用のニスを使うという方法もあります。
例えば、ルツーセなどの上ニスと色素や、油絵具などのピグメントを混ぜ塗る方法・・・・このニス・・ルツーセは
ダンマルニスや、ダンマルとマスティックを混ぜたニス=柔らかいニスなので音質を生かします。

ただ 弱いという点は知っておくべきです。

このニスを使うのであれば、最終に楽器用のカバーニスを薄く塗り仕上げるのが良さそうです。

絵画用のニスは、ダンマルニス
ダンマルガム100g
テレピン200g

ガーゼにダンマルを包み、糸でしばり テレピンのビンに吊るし(上部に)そして蓋をします(ラップなど可)
時々ゆすり溶かします。
溶けたらカス・布を取り出します。

ダンマルガム:テレピン=1:2~1:5で使います。
乾性油が混ざらないので、表面はさらさらなマットな感じになります。
ピカピカにしたい時は、最後に乾性油が混ざったニスで仕上げればそうなります。
絵画なので、油絵が完成し、数か月~1年経ってから絵の保護のために表面にニスを塗布します。
保存は暗い場所でしっかり蓋をし保管します。







≪私のアルコールニスを塗る場合の下地ニスレシピ≫
    (現代クレモナの下地ニス)

マスティック樹脂(キオス産)・・・・25g
テレピン油・・・・・・・・・・100cc


事前に必要に応じ、水性染料で着色する。(私の場合は、サフラン、ほか使用)
なぜ、水性か?後のマスティックニスが染み易くするためです。
刷毛か、タンポ磨りし、たっぷり何度も塗り染み込ませ、目止めにする。
10日くらいで乾く。その上から、アルコールニスを塗る。
私の場合は、サフラン使う場合、後から黄色のニスは、塗らない。

一般的に美しく塗るには、
透明
黄色
オレンジ系
赤系
など、という順序で濃い色へと好みで工夫しながら塗ります。
木地に色素が染みると シミ、ムラになり虎杢も動かなくなりやすく、品が出ません。


   ≪一般的なクレモナアルコールニスのレシピ≫
アルコールニスも好きですが今は封印しています、そのうち再開したいと思います。

Sandaracca&Ginepro・・・・・ 40g(例、Sandaracca 15g,Ginepro25g)

Copale・・・・ 10g
Benzoe・・・・・ 10g
Elemi・・・・・ 15g
Mastice・・・・・ 15g
Gomma lacca rubino・・・・ 20g
及び(Trementina veneta 入れる場合・・・・・15g)
con Alcool 500cc

※、硬くしたい時は、elemi,mastice、trementina venetaなどを減らし、copale,gomma lacca rubinoなどを増やします。
その場合は、ニスの塗る回数を減らさねばなりません。このことは、回数を多く塗り色を濃くしたい場合は、柔らかいニスの方を調合しないと、音量が減るという事になります。
多く回数塗るということは、それだけ、ニスに影響された音質になるという事です。

色・colorante
Rosso /sangue di drago(赤が飛びやすい)/sandalo/radice di robbia
ドラゴンは真っ赤になるので、陽にさらして落ち着いた赤に変化させる。一瞬に変化させる場合は、針金などの鉄を火で焼き、ドラゴンの赤のアルコールの中に入れると、ジュっと茶色系の赤になるが、失敗すると汚い赤になるので、慎重に!私は、サンダロを多めにした方が好きです。
Giallo/gomma gutta(毒性有要注意)/corucuma
私は、黄色ニスを使わないため、下地にサフランを使い、透明・赤・透明・磨き、赤・透明・磨き・・赤・・を数十回繰り返します。結果Arancia~赤になります!
Arancia/sandalo

con Alcool


ヴァイオリンをどこで使用するか?暑い国か?寒い国か?湿気が多い国か?湿度。温度調節が一定の環境で保存ができるか?

それにより、ニスは、何が良いか?変わると思います。  日本では、オリジナルニスは向かないことは確かです。普通のアルコールニスやオイルニスにしたほうが、絶対的に安定し、有利と思います。
決して、アルコール、オイル、が どちらが良い、悪いという訳ではありません。
ケース バイ ケースです。
だれが、どこで、どのように使うか、どれだけを必要とし、どれだけ音の差が分かるか?

それでも、環境を整え、丁寧に使い、音が違う事が実感でき、音を一番に考え、それでもニスが取れ、手が当たる場所のニスが昔の楽器のように黒っぽく変色し、それらの経年の証しが、美しいと感じられるのでしたら、オリジナルニスは価値があると思います。

ただ、ストラディヴァリやデル・ジェズと同じ成分のニスの言葉に、酔い、使うのであれば、意味は無いのではと・・・・・

アルコールニスにせよ、オイルニスにせよ、私のクレモナアンティークニスにせよ、厚さが増えれば、音質は、ニスに影響され、音量が減り、また同様に硬ければ、音量が減ります。

白木だけでは、締まった音になりません。
白木に、下地で、ある程度の濃さの存在感をつけ、そこへ柔らかい透明ニスを数回塗り、0.5mmくらい染み込ませ、その状態で、音響的に90%完成させ、色ニスを含め、数回で終われると、一番理想的と考えます。
それが、言うは易し、行うは・・・・し、・・・言う事です。
なぜなら、いつも同じ厚さ、形のヴァイオリンを作っている訳ではないからです。

※水ガラス・・・珪酸カリウムを塗布する方法(板、木材の強化のため)・・・サッコーニさんも書いていますが、
私の感じた事は、自分の耳で聞いて、音が良くなく感じたので1回試し、その後は一切行っていません。
どう良くなく感じたかは、倍音がデリケートで無かったからです。音色が美しくなかったと言うことです。
一度の試しなので、本当は・・どうか?分かりませんが、私には一回の使用で、止めました、もう十分でした。
私の場合は、内側に、ごく薄く塗りました。
同じ事は硬いニスの場合でも感じます。

人がどう感じるか?より製作者自身がどう感じるか?音を作る仕事ですから自分で判断するしかありません。




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追記2016、7月 01
オイルニスは、数回~10回程度の塗りで終了しますが、アルコールニスは20回前後塗ります。その分厚くなりますが柔らかいため板は振動しますが、ニスの分も板の音と同じように含まれ 音質が 300年前のオイルニスが木の振動がメインに対し、アルコールニスは、ニスの音もあるので、微妙には違います。
市販の量産のオイルニス(ハンメルなど)は、アルコールニスの様に数十回薄く塗るため、アルコールニス同様にその音が含まれると思います。


2016、7月、01追記につき、内容が重複しますが・・・
※久我ヴァイオリン工房のヴァイオリンオイルニスは、
2012年現在、基本的には、従来通り松脂を主体にしたものを使用しています。下地ニスは、ヴェネチアンテレピンの松脂を作り、赤褐色で透明な樹脂に、それにクルミオイル、リンシードオイル(3種類)など4種類をブレンドしたものを少量まぜ、硬さを調整しています。その硬さは、実際のストラディヴァリなどをタップした時の硬さを参考にしています。この事は、オリジナルのニスの硬さの音というより、保護のために塗られているカバーニスの上からの響きです。カバーニスも聞いた感じでは、硬くないニスが塗られています。経験では、そのくらいの硬さが、良く鳴る硬さと思います。

久我ヴァイオリン工房 初期のクレモナニスはオイル・色素をまったく混ぜず赤を発色させていました。松脂のみのニスは、少し硬さがありますが、数年の使用で、軟化し、硬さが少なくなり、音には問題無いと考えます。
ストラディヴァリのニスの成分が科学的に分かった現在では、クルミ、リンシードなどを混ぜています。オイルを混ぜたほうが、丈夫で取れにくくなります。

しかし、現代のアルコールニスが、10年使ってもニスが綺麗なのに対し、クレモナニスは、3年もすると手が当たる部分は、完全に取れてしまい、見た目でも完全にオールドのように変化してしまいます。
ニスの補修が必要になります。メンテが必要になります。

イタリア・クレモナは、乾燥していそうですが、ポー川の近くということもあり、濃霧も出るほど湿気があります。カビも発生します。
しかしヨーロッパは全般的には日本にくらべ湿度は低く、汗などの影響は少ないため、クレモナニスは、現代日本での使用には、湿度・温度管理された使用を必要となります。

結論は、クレモナニスであっても、手の当たる部位は、オイルニスのカバーニスをしっかり塗るか、そこだけアルコールニスにしたほうが道具としての使い勝手が良いという事を実感しています。

300年前のオイルニス・クレモナニスは、汗を沢山かく人には あまり向きません。 日本で使う楽器であれば、湿度温度に気を配る必要が発生します。 新作で このニスを使う場合は、手の当たる部位は、アルコールニス+アルコールニスカバーニスを塗るか、オイルでもカバーニスを塗る事が必要です。

すべてアルコールニスの方が、そういう点では、丈夫です。





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Kuga Violin Atelier(久我ヴァイオリン工房)
Cremonakuga violino






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by cremonakuga | 2012-11-28 16:07 | ◆クレモナニスの美 | Trackback | Comments(0)

ヴァイオリン・カラーレスニスを!

ヴァイオリンのニス塗 No.6


Modello/Il violino Cremonese antico:
    Antonio Stradivari 1709’Marie Hall-Viotti'
色ニス(ベース用)2回目の上にアンバー色の従来の透明ニス1回、

・・・・を塗ることで、色をサンドイッチします。
下のオレンジ色の赤を、暗く濃く感じさせます。


やはり、実際より濃く写っていますが、屋外の光線、屋内の光線、白熱電球、蛍光灯、LED光源・・・・
最初から、渋い赤に仕上げれば、万人受けすると思うのですが、天然の美しい赤を、
なるべく再現したいと思いますが、生の赤で仕上げると、照明よう光源などでは、真っ赤になってしまいます。
300年前の シャンデリアの、蝋燭の光や、ランプなどの光、また窓からの優しい光で
丁度良い赤、少し黒っぽく、紫系の赤は、現代の光では派手に再現されます。300年経てば、ニスが黄っ色に変化するため、
赤が黒っぽく、褐色色になり、落ち着きます。

赤をどうするか? 天然の赤は、ほんとうに難しいと思います。



さてさて????


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by cremonakuga | 2012-11-27 22:38 | ☆ヴァイオリン製作日記 | Trackback | Comments(2)

ヴァイオリンのニスを塗る!

ヴァイオリンのニス塗 No.5


Modello/Il violino Cremonese antico:
    Antonio Stradivari 1709’Marie Hall-Viotti'

赤天然(クリムソンレーキ(cocciniglia)色ニス(ベース用)2回目
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by cremonakuga | 2012-11-27 14:29 | ☆ヴァイオリン製作日記 | Trackback | Comments(2)

 ヴァイオリンのニス塗りNo.4

久我ヴァイオリン工房
cremonakuga violio

ヴァイオリンのニス塗 No.4


Modello/Il violino Cremonese antico:
    Antonio Stradivari 1709’Marie Hall-Viotti'

赤天然(クリムソンレーキ(cocciniglia)色ニス(ベース用)1回目

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by cremonakuga | 2012-11-27 12:19 | ☆ヴァイオリン製作日記 | Trackback | Comments(0)

ヴァイオリン・ニス塗りNo3

久我ヴァイオリン工房
cremonakuga violio

ヴァイオリンのニス塗 No.3


Modello/Il violino Cremonese antico: Antonio Stradivari 1709’Marie Hall-Viotti'


ヴァイオリン製作で、最後にヴァイオリンを覆うニスは、どんなに造作が美しくつくられたヴァイオリンでも
そのニスが上手く塗られていないと、 せっかく造作の美しさが失われてしまいます。

反対に、造作がまあまあでも、ニスが綺麗に塗られていると、ヴァイオリンが綺麗に見えます。

つまり、ヴァイオリン生かす消すもニスにかかります。

ということで、ニスは、ヴァイオリンにとって、どんな場合でも、必要最低限、うまく塗らなければなりません。
上手くとは、私的には、意図どうりを意味します。
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久我ヴァイオリン工房    久我ヴァイオリン工房    久我ヴァイオリン工房

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by cremonakuga | 2012-11-26 09:38 | ☆ヴァイオリン製作日記 | Trackback | Comments(2)

ニスNo2

久我ヴァイオリン工房
crewmonakuga violino

Vernice No2

ニスは、どういう風にフィニッシュするか?考えながら進んでいます。
アントニオ・ストラディヴァリ1709 'Marie Hall-Viotti'


毎度おなじみの、黄色のパイルコットンをbackに・・・・

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ぺっぐ穴周り・・・ザクザクしていますが、完成後、ペッグに合わせて穴を広げますので、綺麗になりますよ!
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渦巻は、今回心地良く削れました!
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パーフリングは、目のせいにしてはいけないが、最近ほんとうに難しくなりました。
特に、幅1mmなど細いのは、難しいです。1.2mm幅でも、同じなんですけれども・・・・
・・・・と愚痴が出ますが、パーフェクトに入れたいですね・・・まあ、これもCremonakuga の味ということで!
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久我ヴァイオリン工房    久我ヴァイオリン工房    久我ヴァイオリン工房

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by cremonakuga | 2012-11-26 00:01 | ☆ヴァイオリン製作日記 | Trackback | Comments(0)

ヴァイオリン下地ニスの途中です

久我ヴァイオリン工房
cremonakuga violino
Modello:
Antonio Stradivari 1709 'Marie Hall-Viotti'
da Cremonakuga


久我ヴァイオリン工房製作中のストラディヴァリウスもでる。ヴィオッティ1709の下地ニスの途中過程で ほんの少しだけ杢の深い部分に赤が入りました。表板の模様は、マスキアトゥーラと言います。
maschiatura
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裏板の模様は、マレッツァトゥーラと言います。marezzatura(マーブル模様、波形模様の意味)

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Kuga Violin Atelier



久我ヴァイオリン工房です。

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by cremonakuga | 2012-11-25 15:35 | ☆ヴァイオリン製作日記 | Trackback | Comments(0)

下地ニス base vernice(2015,04,15追加)

久我ヴァイオリン工房
cremonakuga violino

cremonakuga 製

Modello: Antonio Stradivar i1709  'Marie Hall-Viotti'
Piano
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Fondo
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fascie
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Testa
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下地塗りの工程で、ほんの少し赤を使います。
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下地ニスを何回か染み込ませますが、本当は、その状態で、ほぼ使用の耐える楽器が完成しています。
色ニスは、塗り過ぎないような注意が必要です。

ヴァイオリンは下地ニスですべてが決まると言っても過言ではありません。
現在存在するクレモナの名器のニスは、ほとんど剥げて、今美しいクレモナの名器は、ほとんど新しく美しく塗られています。そのまま昔そうだったように違和感なく、住宅リフォームのように!

しかし、実際に同じ色素、樹脂、オイルで作るニスを塗ると、いかに脆く、冬は、カリカリ、パリパリ取れたり、暖かくなると、べたべたし跡が付いたり、寒暖の差が大きいと、あるいは皺ができたり、現代のニスに比べると弱いことを実感します。クレモナの名器が名器たる所以は、そこにあるようです。現代のヴァイオリンは、ニスが取れると、楽器の性能的には大方弱くなります。クレモナの名器は、弱くなりつつも、下地に染み込んだニスは、表以外にも内部表面にも塗り込められている訳で、ダメージは少なくなっています。
現代のクレモナでは、マスティックをテレピンオイルで溶いた薄いニスを何度も下地に塗るレシピがあります。
私もクレモナで製作した楽器は、それを塗りました。結果は、良好でした。音も硬くなく、デリケートな倍音も表現されました。
ストラディヴァリには、松ヤニ、リンシードオイル、クルミオイル、などが使われていましが、どんな松ヤニを塗るかでも、大きく異なるような気がします。
下地の深い場所からクルミオイルを多く(柔らかく)上部(クルミ少なくリンシード多く)塗り込みます。
デメリット・・・木に染みができやすい。
シミが少なくなるように、私はクルミ実皮から煮出したタンニンをごく薄く使っています。タンニンはゼラチンと同じような杢を浮かせる効果もあり、ニスも染み込ませられます。濃いと取り返しがつかなくなります。安物のドイツ、チェコなどのヴァイオリンになってしまうから、何度も何度もテストし、グレーな下地くらいで止めます。しかしニスを塗るとグレーがもう少し濃い方が良かったことが分かります。この失敗か?どうかすれすれのどこでやめるか?
本当に難しい。
30年いろいろやっても難しい・・・・この2012年のA.S1709にはクルミタンニンは使っていません。2014年には使用しています。

松ヤニは、弓の毛にも塗りますが、音の伝達(同じく電気の伝導)が速いことでも知られています。
表板に使う赤樅は、松科で、松ヤニを含みます。伐採する時期は、一番松ヤニの少ない時期に伐採します。
少量の松脂を含む木は、含まない木より長い年月では強度的に、含む方が強そうです。
アベーテビアンコは、松科ではなく、松ヤニを含まないと聞きますが、クレモナの名器は、現代のと同じくアベーテロッソ赤樅が使われているようです。
その木の表面に、再び、松ヤニを塗ることは、なぜ?と思うことと、なるほど相性が良い!と同時に思います。
その違いは、後から塗る松ヤニは、凝縮処理し、樹脂として固まり安いものを塗ります。
また、松ヤニは、年月で、黄変します。乾性油も黄変します。その応変が、独特な色の深さも醸し出します。
数か月から1年もすると、オールドの表情を見せてくれます。とても美しく!
しかし、その弱さから、現代では、そのことを納得し、美しく思う方でないと、ニスがすぐに取れるとクレームになり、商品として使いにくくなるのが、現状です。
私は、ニスは取れやすく、それこそがメリットで、取れたら取れた美しさを、美しいと感じる方、、必要に応じニスで補修することを事前に納得して いただいています。


私がオイルニスの時は使いませんが、
アルコールニスの下地ニスとして一般的な下地ニスです。
現代クレモナの下地ニスレシピの一つとしてご紹介します。

vernice base(sotto fondo)何て言うのか忘れましたが
マスティック・・・25g
テレピンオイル・・・・100cc

たっぷりニスを含ませ、刷毛または、タンポ磨りします。
何回も繰り返し塗り目止めの役目もします。
10日くらいかけて乾かします。
なぜマスティックなのか?・・・・と言いますと、マスティックは、固まりはしても柔らかい。
固まっても、簡単に割れます。舌で柔らかくなり、ガムにも使われたりすると聞きます。
私には、割れるというのが、重要と思います。私も試したことがありますが、リンシードだけ染み込ませるのは、リンシードは、固まるとゴム状にになります。表に出た分に亀裂は出来ても、割れる=砕けるのではなく、伸びて伸びきれず緩やかに裂ける裂けた間もへこんだような、気持ちよく割れな・・・・なんと言ったら良いか???

そんな点で、マスティックは良いとかは、分からないが、悪くは無いことは確かです。昔からのレシピで、松ヤニを使うレシピでも、マスティックを混ぜて使うことは有名です。


マスティック単体よりも楽器には良いかもと思います。
ヴェネチアン・テレピンバルサムとマスティックのニスは絵画用でも有名です。

ここで、松ヤニとは、総称ですが、
唐松から採取したバルサムをヴェネチアンテレピン・バルサムと言います。松ヤニでもあります。

マリティム松から採取したものは、やはり松ヤニですが、


ヴェテチアン・テレピン・バルサムから取った精油をヴェネチアン・テレピン精油と言います。
マリティム松から採った、松ヤニからの精油を  テレピン精油と言います。
同じようですが、別なものです。ベネチアンテレピンは、絵画にも使う透明度が高い(屈折率が高い)特徴があります。ほかのコロフォニウムダークと言われる松脂と大きく違います。
リンシードオイルも屈折率が高く、透明度が深いオイルです。

ここで言う屈折率の大切さは、特にヴァイオリンを見た時の木部の奥深くまで吸いこまれるように見える効果を言います。

昔も安いヴァイオリンは、普通のマツヤニ(コロフォニウムダークなど)のみを使い、少し高価なのは赤も南ヨーロッパ産のカイガラムシのケルメスレーキなどを使い、高価なヴァイオリンは唐松のベネチアンテレピンから使い、超高価な貴族からのオーダーなどはスペイン16世紀初頭からメキシコからもたらした・・・コチニールを使ったのだろうと思う。
コチニールも金に匹敵するくらいだったようですから・・・
安いコロホニウムダークもベネチアンテレピン由来も 樹脂のみで白熱光下ではオールド楽器の赤・・赤く見える。

つまり、クレモナなどでテレピン油から作るエッセンツァ・グロッサという黒っぽいドロッとしたものは、
ニスに透明度を高め、光沢を増すものは、ヴェネチアンテレピンのようなものを、テレピンで作っているよな気がします。
バルサム状態では、なかなか固まらない。
アルコールニスにベネチアンテレピンを溶かすには、湯煎しながら、少量を溶かすと良い。多いと柔らかすぎる事になる。完全に固まると今度は硬すぎる事になる。アルコールニスも透明度を増し美しくはなるのですが・・・・扱いが難しいです。
さあ、どうなんでしょか???違う事は明白と思います。
by cremonakuga | 2012-11-25 01:48 | ☆ヴァイオリン製作日記 | Trackback | Comments(0)