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ヴァイオリン・・・どんな音の楽器を目指すか???音の宝石箱

ヴァイオリンは・・・・美しい音が宝石だとしたら?・・音の宝石箱!

まずは 実際に弾いて見て どんな楽器か?ご判断いただけましたらと存じます。



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 Kazuo Kuga 2007年Genovaにて

              “温かい ぬくもりを感じる” 

            「美しい音の出せる 不思議な魔法の宝石箱」を作ることを・・・・
            ・・・・本物の音の楽器を目指しています・・・
               
ストラディヴァリウスのような楽器を作るのではなく、ストラディヴァリ先生達から教わり、本物の音を作ろうと挑戦。


                  ヴァイオリン工房(Antoniusu Stradivarius)
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        アントニオ・ストラディヴァリのイラストレーション・エッチング


                                           

・・・・ストラディヴァリウス先生の音色&グアルネリ(ガルネリ)・デル・ジェズ先生の音色の再現を試みる・・・



ヴァイオリンと言うと、ストラディバリ、ガルネリ、アマティと誰もが思います。

ヴァイオリン作りは皆 ストラディバリのような人々を魅了してやまない音のする
美しい楽器を目指していると思います。
私もまたそのヴァイオリン作りの一人です。



私は300年前の名器を通して、それを作った名工達に作り方の教えを乞う・・・・・・

私は名器(Stradivarius&Guarneri del Gesu)を叩き、調べ、弾き・・・そこから得た音の情報を元に、
彼らの気持ちを感じながら300年前のCREMONAの音色再現に取り組んでいます。

なぜ名器をタップし作るのか…それは・・・・300年前の名工達が、音について、こうして作るといった・・・ノウハウを文字で残していない。 今も製作者は、厚さのデータを書き記していることはあっても ここが なぜこの厚さでないといけないか、など核心部は あっても弟子に 実践の中で教えています。・・・ 今も昔も同じでだと思います。




厚さは、300年間で収縮や、後の修理などで変わっています。加えて同じ年輪の木材は存在しません。それを考慮し考え、あまり変化の少ないタップ音のバランスから、強さを探る。   それらは、現存する生きるお手本となります。
異なる素材=木材から、同じような音響を再現する唯一の方法です。

そのCremonaのノウハウは、今は残念ながら 途切れています。サッコーニさんの「シークレット オブ ストラディヴァリ」という本の英語版とイタリア語コピー綴じを持っています。 Cremonaのヴァイオリン製作の教科書の一つとなっています、その厚さ配分は、推測するに ストラディヴァリの各々の固体差を平均的にとらえた様です。 ストラディヴァリ先生の意図が明確ではなく、私が目指す音色ではないので 残念ですが一度も作った事がありません。

300年前の名工達が残しているのは、楽器そのもの・・・

近年CTスキャンから、3次元に表せる機器が発達し、ストラディヴァリが丸裸にされている、みんながストラディヴァリのような音色の楽器が作れたら、その音が普通になってしまい個性がなくなり、おもしろくない・・・?
しかし、似たような音の楽器は出来たとしても、理解して作ったのではなく、あくまで完全にコピーしただけ!
そう簡単ではない、音の作り方は、理解できない。いろいろ作り分けることは不可能で、
自分の取り組みは意味を持つのだろう・・・・・

いろんな楽器があってこそ素晴らしい、手で、耳で、経験で、心と頭で、時間をかけ、アナログで作る。そこに、情熱、こころが入り込み楽器の個性と温かみの良さ出ると私は思う。均等に削ろうと思っても、結果そうならなかったり、平にしたい場所が、少し凹凸が出来たり、象嵌の深さなどまちまちだったり、そうした要素も含めて手でコツコツ作ることで、作り手の音色が出来ます。

2012年時点で分かった最新のノウハウで、ニスに於いても、色素から樹脂まで、時間がかかりますが、手作りしています。
それは、難しくはありますが、より本物の音色、完成度を追及したいからです。


そのことは、結果として、楽器自体の音色を、昔の楽器がそうであったように、損ねません。良い面だけではありません。すぐにニスが剥げる、汗、体温に弱いなど、昔そうであったように、扱いにくいので、より大切に扱う必要もでます。

汗を沢山かく方、体温が熱い方、肩当てをしない方などで、気にされる方は、お勧めできません。昔のニスはあきらめ、一般的なアルコールニス、オイルニスをお勧めします。 その選択肢も決して悪くはないと思います。


ニスを作る時、色素を混ぜるニスを作る時、顔料を、昔の人達が、絵具を作る時に使った手法で、時間をかけ、その都度練ります。(2012年現在) 楽器により、色素を混ぜない従来の方法と使い分けています。
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私は、最初から叩いて数十年楽器を作ってきましたが・・・・
今は、私にとって、名器を叩く作業は、教わる事の何物でもありません。

厚い部分は、高い振動の音が聞こえ、薄い部分は低い振動音が聞こえる、広範囲のエリアのバランスは
重い振動数音は、全体に厚さがあり、軽い振動音は薄いエリアで聞こえます。
そういう事から全体像、細かな特徴が分かります。実際の厚さの数値を一緒に考えると どういう意味かが理解可能です。

名器に教わる。

タップすることと、その音質も聞くことがセットでなくては意味をなしません。

どんなタップ音の時、聞いた時どんな音色か?、また あと加えるとすれば、どこが どんな厚さになっているか?  もっと加えれば 自分で弾いた時の感触と音色は?
どんな木材をどう使っているか?


名工の技を実際に試し、自作楽器の変化を確認し、・・・・

実際に名器の厚さを計り、秘密を探り、実際の製作で試す、地道な繰り返しをしてきました。・・・

そうする事で、ヴァイオリンの音色をコントロールできるようになるでしょう!。
タップ音を耳で聞き分けることは とても集中するため、長時間は、神経的に大きなストレス、負担がかかります。
それを超えると、そんな事しなくても客観的に分かるようになってきます。





Cremonaで製作した、La Venezia(Tokyo, H氏所蔵)
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                      Cremonakuga violino HP







手にしているヴァイオリンはAntonio Stradivari 1709 Marie Hall-Viotti です。

☆特別に、タップし、音響を調べさせていただいた ストラディヴァリ & デルジェス  他多数、そして、実際に、詳しく計り、タップ音とをすり合わせる、そして、一番大切な  Antonio Stradivari & Guarneri del Gesuの意図を調べる。

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以前 私が、苦しみながら発見した、音色を美しくする効果は、実際のストラディヴァリやデルジェズを調べることで、彼らも同じことを行っていた事を知ります ・・とても不思議です。

今は高音を美しくする効果は、沢山有りますが その中で、打ち消し合うテクニックもあり、音量と引き換えも、それから楽器により、どこかにトラブルが起こるなど、残念ながら、総て使えば、最高に素晴らしくなる訳ではありません。それが低音他にも関係するので、低音他を考えたうえで、使わなければならないのです。音量も含め総てに影響します。
知らなければ、知らないで、製作は気楽くな仕事ですが、それらを知れば、効果的に努力せねばならず、制約が増えます。






通常ヴァイオリン製作の基本は、裏・表共左右対称の厚さで作ります。しかし、表板低音サイドの力木=バスバーが付くことで、バランスが崩れます。

そこに魂柱が立ち、重ねて左右の振動のバランスが崩れます。
一般的には、高音が良く鳴り易くなります。

これらを考慮し、音響的に左右対称にするには、この条件で、左右同じ振動をするようにしなければなりません。高音・低音を意識的に鳴らすには、さらに左右を変化させます。表裏横も同時に、変化させます。ヴァイオリンは、どこを、どうすると、音がどうなる???という300年前にはマニュアルが有りますた。その組み合わせは∞です。

それらを上手に変化させているのが、オールドクレモナ名器です。

ここでサッコーニさんの「I“Segreti" di Stradivari」にふれます。
あの本の厚さは、あきらかに教科書的で、実際私もクレモナの授業で、使いました。たぶん沢山のストラドを調べて、問題無く、音が出る一つの基本の厚さを導き出すのに苦労し、ああなったのだと推察します。その気持ちが手に取るように感じられます。しかし その図面で一度も作ったことはありません。本物と違うからです。




☆ストラディヴァリウスKochanski1717をタップさせていただき、音響を調べさせていただく。


 
 ピエール・アモイヤル氏のA.S 1717“コチャンスキー”盗難に遭って世界を驚かせ、再び戻った、あのストラディヴァリをこころ良く何度もタップさせて いただいた。上下の板厚、ウエイトの差があった。

その彼らの楽器に見られる板の左右非対称の厚さ配分は
何かを意図して作られた結果なのだろうかと推理しながら、
それを消化し、より良い音作りを目指しています。

彼らの厚さの・・・その意味がようやく理解出きるようになる。


新作が オールドに近い音に仕上がるよう 努力しています。
最終目的はオールドのコピーが目的ではなく、
オールドの持つ深い音色を 持つ楽器を製作するためです。

ウエルナー・ヒンクさんと・・・・・
タップさせていただいているヴァイオリンは 
Stradivarius1709  Hämmerle





      (ウエルナー・ヒンク氏のA.S 1709をタップ・草津にて)


何ヶ所かポイントをタップすると、近くで、一緒にタップ音を聞いていた友人が、驚き
顔をうなずかせました。 基本通り教科書のように ぴったりポイントの音程が合っているストラディヴァリでした。音色も、透明感のある音色です。 やはり何日も何回も 気になって確認しました。


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生の音を沢山聞き、たえず耳を鍛える事も大切な仕事です。
例え、生の音でなくてもCDなどでも有効です。
生の音は、製作者にとって定期的に聞くことが大切です。



製作方式は、内型で、カッサ・キューザとアペルタを併用して製作。
(箱を閉じてからパーフリングを入れたり、板で入れて、再び外し、厚さを正確に調整し閉じる)

そして このように出来た楽器を、演奏家が弾き、聞き手に感動して頂ける事が出来れば
作り手として、それ以上の幸せはありません。

そしてそれは同時に、前進への大きな力を私にもたらしてくれます。


ライナー・クスマウルさんの手にあるヴァイオリンは、Cremonakuga1997



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  私の手にあるヴァイオリンはクスマウルさんのストラディヴァリウス 1724
タップさせていただきました。
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やはり上下の音程差を感じた。 コンサートの朝、ストラディヴァリのE線など調整で苦労されていて、呼ばれた。 私も苦労したが、うまく直し調整ができ大変感謝されディナーにも招待された。


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(2003年日経ホール楽屋にて、この ヴァイオリンは modello Stradivarius di Kuga この下に調べさせていただいた本物の1729のStradが有り、不覚にも撮るのを忘れました!)



                                

参考(今までタッピング・計測・弾くなど調べた楽器)

Antonio Stradivari ① 1692(Hegedus), ②1707ex.Dushkin、③1709Hammerle; ex-Adler, ④1709 Marie Hall-Viotti, ⑤ 1713 ex.Wirth,⑥Kochansky1717,  ⑦1722 ex,Elman、 ⑧1724,⑨1727,⑩1729,⑪1729 Recamie-Elman,⑫173?、⑬1734、⑭17??、 and,⑮ Omobono Stradivari 17??.

Guarneri del Gesù
       ⑯1732, ⑰1733(ex.Lafont),⑱1739, ⑲1741、⑳17??、㉑17??、㉒1744 Ole bull,

Pietro Guarneri ㉓1690
Pietro Guarneri ㉔1734,㉕17??
Andrea Guarneri ㉖17??,and㉗17??

Carlo Bergonzi 17??

Gasparo da saro ㉘Va1580、㉙Vn1560

violoncello.... Antonio Stradivari㉚1730 ex.Pawle,
Antonio Stradivari ㉛1709ex Boccherini
Andrea amati㉜1577 /Questo violoncello era stato originariamente Agaka pittura.
un violoncello dei tre violoncelli il mondo/

他、

                                      

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    マエストロ ラファエロ ディ ビアジョ氏と(Cremona 彼の工房にて)


彼からは、勤勉さと、男らしい大胆な感性と、スピーディな職人技、底抜けに明るいイタリア人気質を、教わりました。そして 大きく通る音つくりを。



Cremonaで製作した La Venezia 
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マエストラ ヴァンナ・ザンベリ先生(ピエトロ・ズガラボットに習った)と(Cremona のスクールで、指に怪我の包帯がイタイタしい!)


彼女からは、急がず、コツコツ丁寧につくる事の大切さと、繊細な感覚を習いました。
彼女は、内型、カッサ キューザ(箱を閉じてから、パーフリングを入れる)昔ながらの伝統的な作り方。
手には ヴィオラ 41cm A,Stradivari 1690
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ルカ(マエストロ ルカ・ベリーニ先生)にはCremona のスクールで
最初の年に、 親切にしていただきました。
独学・久我式からイタリア式に、、、、、
彼は、内型で、カッサ アペルタで製作、合理的な作り方で、今では一般的な作り方です。



☆なぜ、自分のオリジナルのヴァイオリンを作らないのか?  とよく言われます。 イタリア人からも言われました。


一つには、初期に耳にし記憶に残るヴイオリンの音が、ストラディヴァリとグアルネリ・デル・ジェズでした。
現代にいたる先人たちの楽器と比べて、好き好きですが、個性と美しさではグンを抜いています。現代の楽器でも、音量があり、素晴らし音色の楽器は沢山ありますが、違いは、音量は、次にして、音色の深さと個性と、極めてノーブルな音色にあります。大きな音がすれば良いのではなくいのです。

何事も、模倣から入ることが大切です。 形、音・・・・を通じ製作理念・・・・・
絵でもそうです・・・模倣することで、構図のとりかた、絵具の載せかた、線の弾き方・・・考え方・・・
いろいろなものが見えてきます。

ある世界的な演奏家の方は、コピーでも、それ自体の音が、Kuga Violinです。・・・・と!
良い意味でおしゃられた、!

当然、同じものは作りえないことです。


わざわざ、無理やり自分で、これが美しいと、オリジナルの形を作り、個性を出そうとする意味は、あまり感じていません。

ストラディヴァリの形を、どこを、どう直しても、より美しくなるとは考えにくいのが現在です。
また、グアルネリ・デル・ジェズの形も、個性が完成していて、存在感の大きさはものすごいです。本物を見本に左右対称に、アウトライン、F孔などを変え作っても、アンバランスの美しさのライン動き・・が失われてしまい、おもしろくない冷たい楽器になります。

しかし、名工の形、技を借りて作っても、同じものは出来ない、私のヴァイオリンになります。

自分のモデルを作りたいと感じた時にオリジナルを作ればよいと思います。

本物の色は、本物と同じニスを塗るしかないと考えます。本物の音は、本物と同じように作るしかない!
それは、本物を使っている人しか分からない、また本物の音を沢山聞いて分かる人にしか分からない世界です。

ヴァイオリンを探されていらっしゃる方には、是非、いろいろなメーカーのヴァイオリンを試されることをお勧めします。どんな音を求めているのか????オールドクレモナモデルの言葉に惑わされず、気に入った楽器を探すことをお勧めします。

現代の作り方で作られたヴァイオリンの多くは、どんな方にでも音が出し易いく、安定していると思います。


オールドという魅力的な響きは、別世界へといざなう・・・・しかし、別世界かどうかは別にして、そう簡単な世界ではありません。

私が製作したヴァイオリンですら、演奏者を選びます。合わない演奏では、十分に、その魅力を発揮できません。

それに加え、ストラディヴァリモデルとグアルネリ・デル・ジェズモデルでまた大きく違います。
音を出すだけでしたらグアルネリの方が、音は出しやすいと思います。少しだけ、弓の圧が必要だからです。
それでも、現代の楽器とは異なります。

オールド名器などで慣れている方は、現代の作り方の楽器も音が出せますが、現代の作り方の楽器で慣れると、オールド名器や同じ作り方の楽器は、苦労します。

魅力的な別世界の響きは、弾く人が作ります。誰が弾いても別世界の音が出るわけではありません。楽器はそういう弾き方の時に、楽器が、それに応えられるか否かと思います。


ヴァイオリン作りは、自分で考え、自分で発見、自分の発想で作ること・・・そういう労力と苦労が、楽器に向かい合う姿勢で、やっと楽器が教えてくれるのだと思います。また、失敗作は、成功作でもあります。失敗作の失敗を理解し、その反対をすると成功作になり、素直に音は、だれよりも正直です。

自分も、いろいろな発見や、楽器のことが少しづつ分かってくるほどに、まだまだだと実感します。

そういう意味で、沢山の事を教えてくださる、オールドクレモナの師匠たちは、偉大で、尊敬しています。


ヴァイオリンの音色をこよなく愛する人達に   ストラディヴァリを、デル・ジェズをこよな愛する人達に、、これからも、こころを込め ひとつ ひとつ じっくりと作りたいです。

cremonakuga ヴァイオリンは、形をコピーするのではなく、対象ひとつひとつの板の年輪の幅と厚さをオリジナルに近くなるように修正し、結果音響的に近くなるように作る手法に変化してきました。まさしく、木材・その年輪の幅、バランスが違う、同じ木材が存在しない、存在しないなら、なるべく同じバランスの木材に修正せねば不可能だからです。いわゆる見かけのイミテーションではなく、本物から音響的なコピーを目指すヴァイオリンです。


☆どんな音を目指すか、耳の基準がはっきりしていないと、近い音か、遠い音かも分からない。
演奏家に試奏していただく前に、90%は、完成度が分からないと、製作は苦しい。
試奏は、音楽になった状態の音を 離れて聞き、また最高技術の演奏家が弾き、その弾き心地など客観的な判断ができます。

耳の聞く基準が命です。

一般的な音の表現には、大きな音、遠くへ届く音、倍音が綺麗、音のふくらみ、高音の伸び、4弦のバランス、
深い音質、明るい、ふくよか、艶、良い残響、重音が綺麗、輝かしい、力強い、しっとり、上品、甘い、クリアー、、澄んだ、透明感、柔らかい、太い、音抜け、ダイナミック、繊細、芯が有る、滑らか、渋み、緻密な音、はっきりした音、ビロード、明瞭な輪郭、充実した、枯れた音、・・・・・こんなところが、良く使われる表現ですが、


遠くへ飛ぶ音、倍音が綺麗、芯、艶、重音が綺麗、総じて気品がある音質が、オールド名器の構造から発揮されやすい特徴です。
・・・・・・なぜなら、ヴァイオリンが、複雑な振動にこたえられ、意図した設計であるためです。
枯れた音は・・・名器は枯れた音ではなく、古い木材が持つナノレベルの変化から来る違いの音はあっても、すがすがしく輝かしく、鳴り響く音です。 


シンプルな厚さの設計のヴァイオリンは、鳴りやすく、はっきりした音で、分かり易い音で弾き易い傾向になります。
意図した複雑な厚さの設計は、一つの音の中に、いろいろな音質の色が出てきます。当然重音も出しやすく、
音が、綺麗に重なります。

人によっては、シンプルなはっきりした音を 単にクリアー音と感じて、しまう場合もあります。
厚さの平たん、変化が少ない、極端な変化など、からくる抜けが悪い音を、鼻にかかるような、こもる音で良い音・・と、そう感じたりします。
しゃがれたような、苦しそうな、音が出にくい音を・・・枯れたオールドの音と思い込むこともあります。

しばしば、良い音に出来たと思った時、しゃがれていないため、新しい音がすると言われて、しまうこともあります。

良い音がどんな音か、自分で判断できないと、作れません。みなさん、いろいろな感性で、いろいろな感想を持っていらしゃるので、自己判断の大切さがわかります。

つまり・・・・・・
ヴァイオリン製作に大切なことは、本物の楽器を知ること、本物の音色を知ること、そして、本物の演奏を聞く事を数多く経験すること、そして、ヴァイオリンに対する深い情熱と、飽くなき探究心、最後に、それらを美しく表現し、技を生かせる製作技術だと思います。そしてどんな楽器か?は家具のような美しさではなく、ネックを掴むと、分身のよな存在感を持つ、昔から使っていたように手に馴染む楽器を!


ぎりぎり限界まで突き詰めて、たえず向上心を持ち、作ることが大切と考え仕事をしています。

一生かかっても到達点がない世界で、やっとスタートラインかも??


ヴァイオリン製作は、まず、良い良い材料が必要、ヴァイオリンを作る技術、一番大切なのは、心をこめて作り ヴァイオリンに命を与えることです。
総ての結果が、音として聞こえ見えることになります。

現代の作り方で作られた良い音のヴァイオリンは、現代曲に適していると思います。バロック時代の曲は、やはり、その時代に作られたヴァイオリンで弾かれた方が、馴染みます。

バロック時代の曲を弾いても、遜色のない新作ヴァイオリンを目指す・・・名器の音色を追及する意味でもあります。

バロック時代の音楽が その時代の音で演奏できる楽器を残す事が使命でもあります。


☆何十億円の名器は・・誰もが使えませんし、世界に余っていません!上手に弾ければ同じようなパフォーマンスが引き出せる楽器であれば 演奏の世界が広がるかも知れません。弾く人と楽器が一緒に成長できれば素晴らしい!



トップアーティストが舞台で使える楽器、また名器のセカンドになる楽器を目指しています。



memo dal Gen,01,2015
・・・・・Vn/to te x x (to ya ka x)・・・・Va/to u x x (to ri ni ni)



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by cremonakuga | 2005-09-02 22:19 | ★製作の取り組み | Trackback | Comments(2)

ヴァイオリン製作への取り組みへの道

多くのストラディヴァリ&グァルネリの名器を手に取り、タップし、弾き、厚さをしらべ、 その音色の謎を明かし、 試し ヴァイオリン名器の音色の再現を試み、自分の技に昇華させ それを現代に甦らせようとする気が遠くなるような 検証の繰り返しから・・・・ヴァイオリンを製作する手法を導いしています。 

残念ながら、300年前のクレモナの製作方法は、途切れてしまい、現代に受け継がれていません。
私は、現代の製作をクレモナで習い、300年前の製作法は、名器を介して学んでいるという事です。

    遠くへ飛ぶ指向性のある音は、どうすると出せるか? クレモナのニスの見え方?栄光のクレモナ名器の音への考え方?ストラディヴァリ先生とグアルネリ・デル・ジェズ先生の楽器の音の仕組みは?木材の使い方?そして謎?・・・・を、彼らのヴァイオリンを通して300年前のクレモナ伝統の音創りを理解していきます。   

  ヴァイオリン名器の中でも、、Viotti&M.Hall,Kochansky&P.Amyal,Ole Bull、UtoUghi,Elman,Boccherini,Lafonto,Wirth,Dushkin,Bellaress,Kussumaul,Hink,Chebotarevaさん達ほか多数の演奏家に所有され演奏したヴァイオリンや現役の世界で活躍する演奏家の使う名器などを・・・・・ヴァイオリン名器の本物をとおし いにしえのクレモナの師匠達から教わる。  今・・思うと長い間その為の下準備の勉強をしていた事・・無駄ではなく・・その強い思いがチャンスを与えてくれたと思います。  

 

                           “温かい ぬくもり” を感じるヴァイオリン"  


「ヴァイオリン・美しい音が出せる魔法の宝石箱」 を作る・・・・・・・・・・・決して、“音が出せる 家具”にならないように・・・・・・ヴァイオリンに、こころを通わせながら・・・・ はるか昔のクレモナ・スタイルの音作りで作る 1挺1挺 総て異なるコンセプトで作るヴァイオリン (Il violino nuovo   =Stile Cremonese antico) 



高価な、ストラディヴァリやデル・ジェズを購入せずにも、上手に演奏すれば、同じような演奏効果が得られる楽器が有ったら!
演奏家のセカンド楽器、ソロ用楽器として使えるようにと製作しています。
※ただし、同じような演奏効果は、本物と同じように個性のある楽器を、操る技術も要求されると思います。そして何年も正確なポジショニングで弾き込み、性能を伸ばす演奏によりヴァイオリンとして熟成し成長し、やっと良さが表現できるからです。

楽器と運命を感じる方に使っていただきたいと思っています。 相性が合わない方、かえって弾きにくいかも知れませんので、率先して お勧めしていません。

クレモナで現代ヴァイオリン製作をZambelli先生の指導を受けたことにより、大好きな、クレモナの現在の空気から300年前のクレモナの空気を感じることができます。


なぜなら、沢山いる生徒 その一人が私で、先生のヴァンナさんの師匠のピエトロ・ズガラボットさん、(P Sgarabotto)

⇒レアンドロ・ビジャッキさん

⇒G&R・アントイアッツィさん(Antoniazzi)

⇒チェルーティさん(G Certi)

⇒ロレンツォ・ストリオーニさん(L Storionii)⇒へととつながるようです。

そして(このあたりから妄想がふくらみますが)ベルゴンツィの孫あたりとつながり、名工のだれかストラディヴァリファミリー、ガルネリファミリーと?⇒ニコロ・アマーティさん⇒ジローラモ・アマティさん⇒アンドレア・アマーティさん(Andrea Amati)へと途中は資料がないので不明確かですが、何らかの関わりで最後のアマーティさんにつながることは確か???ある意味 こじつけの夢のお話です。



※クレモナ名器の音を守れ・・・その香りを感じる音色のヴァイオリンを作り残すことで!


長い長いヴァイオリンの歴史がこころに響きクレモナからは始まり、いろいろな町へ移り、またクレモナに戻ります。栄光のクレモナのヴァイオリン製作法の伝承は途切れましたが、彼らが残した名器の数々を通しその技を教わっているのは、ごく自然なことですが 実際は なかなか簡単には出来ないことです。

クレモナは私にとって、ヴァイオリンとともに大切に存在しています。 クレモナで学ぶということは、ただ単に作り方を習うことの意味より、クレモナでの人とのつながり空気を共有し時代を超越した歴史、文化、生活を共有することに意味があります。そうすることで、目には見えない思いもヴァイオリンに封じ込めることができます。クレモーナで学んだ製作者達は、300年の歴史の中で、どこかで みんなつながっているはずで夢があります。                                           

                                             Entrata a Homepage Cremonakuga Topへ・・・http://homepage2.nifty.com/cremonakuga/ 
Cremonakuga 作 デモンストレーション用ヴァイオリン ストラディヴァリウスモデル

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2012年製ヴァイオリン・・・・アントニオ・ストラディヴァリ1709年マリエ・ホール=ヴィオッティモデル

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元気で確かなストラディヴァリウス(Antonio Stradivari)、 グアルネリ・デル・ジェズ'(ガルネリ)(Giuseppe Guarneri del Gesu)など現役の楽器の数々を、 実際に手にとり、優しくタップし厚さを計り音を出し楽器から教わる。 

1挺では分からないことも、数が多くなることで見えてくるものが有ります! 名器一つ一つ異なる個々の点を線につなげ、自分の楽器で試し再現する。 気が遠くなるような仕事ですが、昔の名工達が何を意図していたか? 昔の音作りは何かが見えてきます。 

数百年前のストラディヴァリ先生やデルジェズ先生 巨匠たちから教わり、 300年前の作り方を導きだそうとしています。  CTスキャンなど現代の科学、音響学で調べられた研究理論がありますが、 自分で、調べ、細部の厚さ・形・作り方・素材感などからくる音質の関係を感覚的に アナログ的にデリケートに感じ自分で考え理解し納得したうえで やっと作ることが出来ると思っています。 いろいろな人の本などの情報より自分の確かな必要な情報が大事と考えます。



ほかの人の沢山の資料を知識としても、受け売りに過ぎません。
自力での製作には何も役立ちません。 名工から直接学び自分の知恵で考え切り開く製作者魂が一番大切と考えます。

今、現代科学でまだ分からない音の指向性、シルバートーンなどなどは、既になぜか?分かってきています。出来上がった楽器の音を出したときの、感触と、名器の音を出した時の感触が、どれだけ近いか、離れているか?・・・は ほんの少しの、違いが左右し、分かっていても難しいのが実際のところです。


ボヘミアンの安い楽器なのにデル・ジェズと同じ技を使ってある楽器もありました。もちろん良い音でした。そして常識では考えられない、バスバーの位置、魂柱の形、立て方の楽器で、素晴らしく良い音の楽器にも会いました。 

 昔のヴァイオリン自体が理論の技の塊=そのものなのです=良い音は、その証拠となっています。  

目標は遠く、高い・・・目的地のみで、決まった道はありません。!   終わりの無い取り組みをしながら作っています。

ストラディヴァリとグァルネリに限定しているのは、理由があります。範囲を広げると 製作者の頭の中を探るのは難しくなり散漫になってしまいます。巨匠2人に限定したことで二人は手法こそ違うが音響的な考えは同じであることが分かります。つまり黄金期のクレモナの製作法の根本的な基礎が分かり、いかに奥が深く現代では誰も語れない内容かが分かります。

 30年・・・ やっと、アウトラインの光りが見え、点が線につながってきた今日この頃です・・・・・前だけ向いていたら66才になってしまった、これからです。  そこには、現代のヴァイオリン製作の教本にない学校では習えない、いいえ教える人も分かっていない300年以前に遡る法則が存在します。 とても難い世界があります。  


ヴァイオリン名器に真摯に真正面から 向いあい、本物の音色をめざしながら、のんびり綴るヴァイオリン製作日記です。    

 ♪ Kazuo Kuga da Cremona ♪      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
by cremonakuga | 2005-08-11 12:50 | ★製作の取り組み | Trackback | Comments(0)