製作中のヴァイオリン グァルネリは・・・・・

久我ヴァイオリン工房
いろいろな事情で、製作がなかなかはかどりませんが・・・お盆になってしまいます。
久々になります・・・
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グァルネリ デル ジェズは、いやヴァイオリンは 個体によって必ずしも同じには作りません。
デルジェズでは良くある形ですが、まだ渕の厚さは5mm以上あります。
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横板の中央の4つのブロックは同じ高さ=Cの横板の幅=高さは同じくらいでも、ネックの付け根とエンドブロックの高さを低くしたりします。

例では、ネック:中央:エンド=29:31:30とか・・・・

表、裏ともに仮止め状態・・・・
センター
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ネック
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エンド
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仮止めした横板のアウトラインを表板に写す時、ピタリと合わないので少し面倒です。ピンを打って目安にしますが勘違いしないように気を付けます・・・歳のせいも人一倍気を付けます。ピンの位置に年輪があったりして0.5mmズレルとアウトラインから大きくずれてしまいます・・・慎重に 慎重に・・・・

バスバーの付け方も、その辺に影響がありますから、一律に出来ません。


これから、表・裏ともに横板からはみ出す部分を正確に削ります。表のアウトラインと裏のアウトラインは違います。左右のコーナーの形も違います。
心情的には左右同じ形にしたいと思いのですが、事グァルネリ デル ジェズに関しては、音に関係する場所以外は少々の事は気にせず、気持ち良く作ります。
雰囲気を大事にしたいと思います。


※今回のニスは どうしようか?少し考えています。
かなりオールド仕様にしようか それともソフトに雰囲気だけにしようか???
木の削り方とニスの仕上げは同じにしないと不自然になってしまいます。
ニスは音にも影響しますので複雑です。

ニスの事ですが、良くニスが良いから音が良いとか、300年前とおなじニスだから音が良いとか、ニスは音には関係ないとか????
皆さんは・・・だんだん分かったような分からないような気持ちになってくるでしょう!

ニスは、素材自体の違いの影響から、音の振動を阻害しないかの、それともより振動をつなげられるか・・・
樹脂、オイルの種類、製法から違いが発生します。硬いと振動は伝わりにくくなり、柔らか過ぎると、締まらない・・・
厚いとニスの違いによる雰囲気が違ってきます。ヴァイオリンの木を樅で作るのを、檜で作ったりすると何か少し違います。ニスも同じです。気が付かない人もいれば、違和感を感じたりもします。

オールドヴァイオリンには、ニスが取れた部分と残っている部分があります。300年も前のは、その後 別なニスが塗られている事が多く、オリジナルニスと修理で綺麗にされたニスが混在していたりします。
オイルであり、アルコールニスであれ薄く塗った場合、同じ硬さの場合は音に影響は少なく一般的に施されています。

さて新作で、恰好良く300経ったようにニスをムラに塗る場合、特に濃く厚く分かり易く塗る場合は、濃い部分はニスの厚さと硬さが、木部を厚くしたのと同じ事になります。薄い部分は木を削ったのと同じになります。
少なからず影響を受けます。 そこまで考えてニスを塗らないと、結果良くなる場合、良くならない場合が発生します。
単に、見栄えで300年古くする事は、多少なりとも影響を与えている事は間違え有りません。
オリジナルニスが300年経ったものと、新しいニスも見栄えが同じでも違います。

ただ格好良く塗れれば気が楽くなのですが・・・・・
どんなに良いとされるニスであっても、それによって高音が良くなる・・とは低音が良くなるとか・・全体に音が良くなるとか一概には言えないのがニスです。
白木のヴァイオリンにニスを塗ると張が有る音色になります。本当の音になります。厚塗りは木のぬくもりの良さの音色が失われていきます。
アンティークに塗る事は、塗る場所、無くし場所の木自体がどういう厚さで作ってあるかも考慮しないといけません。

例として、もし横板の一枚が薄いヴァイオリンが有ったとします。その板だけニスを余分に塗れば、厚さを増した効果が得られます。音に張りが増します。しかし、余分なニスの、その分振動が伝わりにくくなります。




裏を返せば、上手くアンティークぬ塗れば、300年前に作られた本来のヴァイオリンの音色が300年経ってニスが取れり残ったりして影響を受けた状態の音に、するには、同じ樹脂、オイルを使い、同じ硬さで塗れば
再現は近いと考えられます。
今のニスは そう考えて作り、どう塗るか?を悩みながら考えて塗っています。
by cremonakuga | 2016-08-12 14:09 | ☆ヴァイオリン製作日記 | Trackback | Comments(0)
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