ヴァイオリンの駒調整について・・・ご自分で!

久我ヴァイオリン工房のCaffe o Te? にご訪問の方のbest1&2は
①魂柱について
②駒について
どちらもご自分でしないで 専門家にお任せすることをお勧めする内容・・・しかしながら知っていると良いだろう事をCremonakugaの視線から解説しています。

今回は、駒の事についての追加となります。
駒はどこを?、どう?ほんの少しで音が大きく変化してしまいます。
0.1mm削っても変わります。

駒の幅についてです。
既製の駒を基準に(オーベルト)端を左右とも0.5mmくらい削るとどうなるか?
そのままの駒でも何も問題はありませんが、ヴァイオリンによっては、両サイドで計1mm~2mm削ったほうが格段に音が良くなります。

どうなるか?雑味がなくなりクリアーにすっきりし、無駄がなくなったような音になります。見た目は両サイドが平行に近く見えたりしまう。
そこまでしなくても片方上部で0.5mm計1mm 下部で±0で十分その効果は味合えます。
そのままの音が良い場合もあり、楽器にも依ると思います。
私の場合も、良かれと両サイド落とし、そのままに作り替えることもしばしばあります。
両サイドの角の落とし方でも変化しますから(少な目か、多めか)
その辺は製作者の好みになっていますので、もしかしたら それが100%で無いかもしれません。


・・・つまり今手元にあるヴァイオリンが、もしかしたら駒一つでもっと別世界の音を持っているかも知れないという事が言えます。

以前、修理でお預かりしたヴァイオリンは、平行になった駒がセットされていました。私の好みではありませんでしたが、音が変わらないように、まったく同じサイズの新しい駒を作りセットしました。その楽器が 何十年もその駒に慣れていて 普通の駒を付けると違和感がありました。


Aの線をコピーしB,Cに当てはめました。
このくらいは自然で分かりませんが、これでも音質は良かれ悪かれ変わります。
ヴァイオリンの駒調整について・・・ご自分で!_d0040395_23493064.jpg

単純には、容積・質量が減るので音の通りは良くなりますが同時に強度も変わります。横揺れのしやすさも変わります。(E&G弦の幅の広さで揺れが大きく違うように)ほかの部分とも関係してきます。より弦の振動がダイレクトになる事は確かです。音が大雑把な楽器は、繊細に変わるかも知れません。板が厚く丈夫な楽器は、振動が伝わりにくくなるかも知れません。影響力が少なくなり・・・・



※駒加工は自己責任で!



ヴァイオリン駒を調整する・・・ご自分でNo1



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by cremonakuga | 2015-12-10 23:55 | ♪♪ Vnの音と付属品 | Trackback | Comments(0)
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