久我ヴァイオリン工房
いよいよ進行中の、新作ヴァイオリン・・・
アントニオ・ストラディヴァリ モデル アンティーク仕様
1709 Marie Hall-Viotti・・・
2本目の表板・裏板の板厚調整が完了します。
ぜんぜん違う、表板・裏板で、作りましたが、
ほぼその音響上の、メインモードでは、同じような傾向を示すことが分かりました。
違いは、表板が、前回は、マスキオ材で有ったこと・・
・・・結果軽く仕上がった。M-2が、今のより、少し高い値を示しました。
なぜなら、横方向への強さが強いことを、まさに示します。
経年の差を加味し表板を0.1mm厚く作った・・・
寸法より0.1mm厚く作ったにも関わらず・・・
裏板は、前回は、少し年輪が、今のより少し広く、しかし強い感がありましたが、それは厚さの割に強さを持っていたことを示します。結果軽くなった。
今進行中のは、年輪が、違いますが、密度が有る感じで、その分重い・・
結果予定より、0.1mm薄くしました。
顕著な特徴は、前回も経験し、試案したことと、同じことを思い起こしましたが・・それはXモード(M-2)が離れる事! リングモード(M-5)は近づく事・・・
ハッチンスさんの作り方をしている人にとっては、・・「えらいこっちゃ!」という事に きっとなるでしょう・・・
なぜなら、近くするのが目標だからです。
この事は、プレート上状態にある板の、ある一点のモードでの事。箱になるとまったく別な事になってしまいます。
今回は、経年加味せず進行しましたが、結果その分を裏を薄くすることで、表裏のバランスをとった・・それでもまだ裏の比重を減らした方が良さそうで・・もう少し考えよう??????
オリジナルストラドは、今回の木材のほうが近い材料です。
私が、している事は、箱になって、表板のある部分どうし(M-2相当の場所)を合わせる事をしています。
4か所同じにするのではなく、オリジナルストラドに沿って、表に上と裏の下、表の下と裏の上合わせる事をしています。
ストラド総てがそうではなく、作っているストラドがそうなっているという事です。
この事は、ニスを塗ってHzが表板の方が上がることも考えています。
X-モードは1音くらいの差があります。 リングモード(M-5)はほぼ一致します。
2012
表 M-5 F20 M-2 D10
裏 M-5 F+50 M-2 E-20
M-5の差・・・+30cent
M-2の差・・・+170cent
2014
表 M-5 F-50 M-2 C+140 ・・・・・ 67g
裏 M-5 F M-2 E-70 ・・・・・・ 109g
M-5の差・・・50cent
M-2の差・・・190cent
※100cent=半音、200cent=1音