ヴァイオリン!魂柱は自分で調整行うべからず!ただし(No1前編)・・・・

久我ヴァイオリン工房


ヴァイオリンの魂柱という検索が意外と多かったので、
メモ的に書きます。




修理は、仕事として行った経験は有りますが、製作とは また別で つくづく難しいと思います!修理するより、新しいものを作るほうが私には向いていると思います。

調整は、仕事として行ったことは有りません。 時々、演奏家の方に頼まれ古い楽器を調整する事はありますが、日常、いろいろな楽器を調整はしていませんので、あくまで自分の楽器製作の経験からということで書きますので、調整の専門家の方からすると、違うとか もっと良い策が有るとか 角度が違う視点からのアプローチと解決法があるかもしれませんが、そういう点からも魂柱関連は、慣れた専門家に依頼するのに限ると思います。
・・・・・・が参考になればと思います。

※私の場合は、新しいヴァイオリンなので、その時にベストで、良く鳴るように・・・ではなく、将来にとって、楽器にとって、どれが良いか、今より、明日 来年 20年後を考え魂柱を考えますので、今の瞬間から一番良くというのは、一番困ります。

もう箱が動かない古い楽器であれば可能ですが 新しい楽器(出来て10年以内)は、状態によって安定するのに年数がかかります。

今も、20年後も良ければ良いのですが!
新しいヴァイオリンは変化しますので、数年~は、安定しません。なるべく魂柱を動かさない方法をとりたいと思います。
その楽器にとって将来も、最善である・・方法が、一番良いのではと思います。
※特に、私のような、オールドスタイルで作ると、箱が安定するまで、デリケートです。

演奏する方が、ヴァイオリンの音に関して、何らかの不満などあり、駒、弦で解決できず、魂柱ということへたどり着く・・・それで検索されているのだろうか???と思いました!

安定したヴァイオリンでは、少しづつ動かし、弾きベストポジションを探してもらうのが良いと思います。

駒を自分で調整する、顎当て、テールピースなど検索が多く、何か役に立てばと書きましたが、
事、魂柱に関しては、専門家に頼む事をお勧めします。
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北イタリアの魂柱材、アベーテロソ&アベーテマスキオなどを中心にストックしています。
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ用を・・・・・・
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ただ、どういう状態か、確認することは可能です。その為に・・・・

要らない名刺などを、切り、一方を内部へ、もう一方を外に出し、

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①内部を魂柱に当たるように、そうすると、駒から魂柱の位置を把握できます。約2.0mm強くらいです。

内部を外から魂柱に当て、外は駒の足の上や、前に出し、駒から中へどれくらいの距離か把握できます。

ほとんど外側すれすれです。
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その時、楽器を水平に、ペーパーも水平に保ち、内部と外の紙の長さが違ったり、紙が反ったりしないように正確にします。

魂柱は・・・・
ヴァイオリンの場合位置、駒後ろへ、重ならない場所から、最大6mm位以内。
普通の厚さの普通のヴァイオリン(アバウトです)
駒から、2mm~4mmくらい(1mmが良い場合もあり、例外的に駒にかかったほが良いヴァイオリンもあります。)
平均的な位置、 3mm前後
F字孔からは、駒のサイドラインを出ないくらいまでが限度。
駒サイドから~1.0mm~2mm(1.5)が一般的。
駒足の細い部分の中心上の延長線上に魂柱の中心を基準にとることもある。
バスバーが駒端から1~1.5mmくらい中にあることで、反対側ある魂柱は、同じように駒端から1.5mmにするのが、中心から等距離にあり、バランス的には良いと考えるように習いました。・・・・を基準に楽器の個性で動かします。
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駒に近いと、強い音になりますが、耳では強く感じ、倍音も増え心地良くても、音が遠くへ飛ばない場合があります。
表板がデリケートな場合、近い場合は、より、魂柱は、あまり長くなく、ジャストフィットが求められます。離れる場合は、少し長めのものが求められます。
なぜなら、離れると、駒の圧力で、表板が少近い位置より、下がります。直近は、下がり幅が少なくなります。0.0?mmの世界と思います。

離れると、柔らかくなり、4弦のバランスはとりやすくなりますが、弱くなるようでは離れ過ぎです。

魂柱が、丁度か、ほんのすこい長い場合(丁度良い)は、近い位置でも鳴り易いです。

長い場合(強い場合)、離した方が、鳴ります。

ジグでチェックし、音と比較し、魂柱が良い位置か、どうか?ある程度確かめられます。



G線のDの音と、D線の開放弦の音を比べる。同様にD線のAとAの解放、AのEとEの解放弦を
高音の音質が、極度に明るいとか、強いとかの場合は、魂柱が、少し外へ行き過ぎている可能性あり。
反対に低音の方が、強い、太い、、高音が、頼りない。・・・・魂柱が中に入り過ぎかも????

これらは、位置が正しくとも、魂柱の上部の接地面が、E側、G側に密着度が偏っている場合にもおきます。


弦で調整することは、別にして、高音が伸びが無い場合は、魂柱を少し下げ、外へ(F孔方向へ)動かすと改善する場合があります。

魂柱が駒に近すぎたり、中に入り過ぎていたり・・・・それは、紙のジグでチェックできます。
弦では、どうしても不満足な場合、一度確認してみてはと思います。内部が、その通りだったら、それを直してもらえば、良くなる可能性があります。


E線の音に、芯がなく、駒、弦、変えても改善しない場合、魂柱調整しても直らない場合、魂柱の年輪が、少ない、細いなどが原因かも知れません。



知ることで、対処方法を考えることができます。


長さ・・・・
魂柱が強く入る、長い時は・・・高音弦に対し、表板が押し上げられるので、弦の張力に対し、表板の元の定位置より下がらず(凹まず、落ちず)負担が少なくなります。その一方で、低音弦の方も、バスバーへの加重が、軽減されます。弱いバスバーとか、バスサイドが弱い表板の場合は、鳴りは良くなりますが、適正なバスバーや、適正な表板の場合は、加重が減り、しっかり鳴らなくなります。深い低音が鳴らなくなります。

魂柱が短い場合、高音弦の圧力で、表板が、定位置より下がり、表板は鳴っても、裏板が、対で鳴りにくくなり、空回りします。自分で聞こえている以上に音量も落ちます。一方低音弦は、バスバー、表板低音側に、余計な加重がかかり、最初は、良く鳴りますが、しだいに きしむような感覚で、鳴らなくなります。
バスバーが、弱め作られている場合は、魂柱の原因だけでも表板の中央が下がってしまします。


魂柱は、決して、表板を持ち上げてはいけない・・・本当?それとも???
とどこかに書いてありますが、それは古い楽器のことで それでも、述べたように倒れない程度に持ち上げています。
古い楽器は、裏板が、もう下がったり大きく変化しない状態(箱自体が既に変形していて固定されています。
横板も変形しきって、箱自体がゆがんできます。

新し楽器は、
弦を張って、裏板が少し下がる、(下がり続けません)ようになっています。短い魂柱は、表板を下げてしまいます。その条件でも表板が、一定の高さを維持するためには、弦を張る前、それを見越しての高さが必ようです。その意味で、やはり表板を支えていて持ち上げています。

多くの名器は、既に大きくもち上がっていて、その位置からは、少し下がっても、元の位置よりは下がっていません。もち上がった状態で固まっている場合もあります。
箱も歪んで変形し、その状態を維持しています。ほかへの加重負担が既に分散されています。ほかへのストレスが無い状態になっています。

表板が、下がらない、魂柱で支えないような丈夫なヴァイオリンは、普通の?ヴァイオリンであることは間違えありません。(厚さが3mm以上ある楽器)

また、
新しい楽器、まだ変化している楽器には、当てはまりません。丈夫なヴァイオリンでも出来立ては、箱が大きく変化しています。
魂柱は、大なり小なり、表板の支えています。名器になればなるほど、支えの役割りをしています。それで絶妙な均衡を保っています。

材木の塊のような、しっかりした家具のような厚い楽器は、魂柱は、支えの役割をしないかも知れません。また、オールドクレモナと違う 量産の楽器の多くは、表板の中央がしっかり厚いので、魂柱の支えの役割が少ないかも知れません。

魂柱が倒れていても、音の変化に気が付かないと言う愉快なお話も聞きます。
私も経験しました。魂柱無いのに良く鳴っている・・・不思議なヴァイオリン!
こういうヴァイオリンは、表板を魂柱が支えていない丈夫なヴァイオリンかも知れません。

音を、良く、バランスを良くするためには、魂柱を移動するということができますが、魂柱が決まっている場合、弦が、低音が強い弦、高音が強い弦で、表板のEサイド、Gサイドへの加重が変わります。

Eが、良く鳴らない場合・・・Eが強すぎる場合、弱すぎる場合があります。
必ずしも強い弦張ったほうが良く鳴るということでもありません。楽器の合ったバランスに弦の選択が大切です。

※昔、まだヴァイオリンを作る前に、東京の大手のヴァイオリンショップで、古参の店員さんが、E線が伸びる楽器は、良いヴァイオリンです、これE線良く伸びるでしょ!・・・とヴァイオリンを薦められました。

今、これについて考えると・・・・
E線について、
① E線が鳴らないヴァイオリンは、ソプラノ楽器で、それは困る、 E線が一つの売りになる。
② ヴァイオリンは別にして、前に述べましたように、魂柱など、適正に調節されていることを意味しています。
 ・・・魂柱が、駒から近過ぎず、鳴り易い距離で、外へ少し移動され、少し強くいれるなど???

③ 調整以前に、ヴァイオリンの箱自体が、E線が鳴る構造になっている。
・・・厚さ配分
④ 楽器以前に、Eが鳴り易い木材が使われている。

⑤ 駒が、Eが鳴り易くなっている。
高さ、厚さ、材質など・・・・

⑥ E線の弦の選択・・強いE線=逆に・・・弱めのG線もしくは弱めのD線でEに力をシフトする。

⑦ 指板の角度、とあいまって・・⑤の駒の高さほか、⑥の弦の関係
⑧各弦が、完全に調弦されていて、弦のバランスが適正かつ新しく、不具合がない。

一瞬に考えただけでも、これだけ浮かびます。

この中で、E線のチェックは、各弦を完全に調弦したうえで、開放弦で、E線を、ピアニッシモで一瞬弾き、残響がどれくらい伸びるかを聞きます。
残響が伸びるヴァイオリンは、構造的に音響的に良いのではと思います。

このことは、どこか弦が古くても伸びません、調弦が狂っていても伸びません。
魂柱が、短い状態でも伸びません。弦の力に、楽器が、困っている状態も伸びません。
駒が、弱すぎる状態も、

コンテンポラリーヴァイオリンでは、魂柱の位置、長さ、駒の高さ、厚さ、削り方など弦の選択とバランスで、改善できるのではないかと思います。

そのうえでEが鳴る、鳴らない、伸びる、伸びないという話・・・を楽器屋さんは、しているのだろう!
ですが、その前に、総てが完全か?・・どうかは、意外と盲点になりかねない。

同じくGが鳴らない・・・Eを強すぎる弦を張ると、Gサイドの加重が軽減され、しっかり鳴らなくなる場合があります。一方、バスバーなどが弱っていると、加重が強すぎると、鳴りにくくなります。そういう場合は、かえってEを強くしたり、Gを弱くしたり、加重バランスを減らした方が、鳴り易くなります。(弱い弦の選択肢)
どこに魂柱があるのかを知って、また駒のE&Gの高低差を知ることで、弦が、どれくらいヴァイオリンに、
どういうふうに力がかかっているか?を知ることができます。
bass side G側の駒が極端に高い(バスバーなどが下がっていて)ばあい、駒の高さが、質量的に音を弱くし、バスバーの弱さと相まって、鳴りにくいということもあります。オールドに多く見られます。

魂柱について・・・・知る!

太さは、現在では、ヴァイオリンで、6.2mmが普通になっていますが、6.0mm~が基準らしい??と聞きます。(F字孔の幅が、6mmが基準です、刻みの位置で、刻みの大きさで、6.2mm以上の太さも入れられます)
年輪は、太目で、黒くしっかり、5本くらいに円柱に入り、両端に一本の一部が下まである
つまり計~7本のも位いのが良いと私は思います。

年輪太い場合少なく・・・、細い場合は、多く、
10年以上寝ている方が良い。

あまり古過ぎると、必ずしも良いか、個体差があり、、音量マイナスする場合もある気がします。
音質は、古いものは、良いと思います。
(ただ年輪が太い場合はマイナス面少なく、良いかも?)

年輪が良くなく60年くらい古いものと、年輪が良く10年くらいの新しいものとでは、新しい方が良いと思います。
それは、多分、年輪が、しっかり太く良い材質は、音の振動がダイレクトで、音がシャープにしっかる出る点ではと思います。しっかり出ないと音質うんぬんと言うことができないからでは・・・

そういう場合は、古いが、年輪が心もとない場合、木材自体が、枯れていて、軽く、音質が良いため、少し太くすれば良い場合があります。 古い場合は、重さも軽く、新しい6.0と古い6.2以上でも違和感がないようです。

だからと言って、新しい、10年~くらいのを6.5mmにすると、あまり良いとは思えません。あくまで材質で決まるようです。

それ以前にヴァイオリンのF字孔は、幅6.0mm位が基準です。刻み深さ、F字孔の段差形状で、その位置で、
6mm~それ以上の太さが入るか、入らないか?決まってしまいます。

実際の例では、60年以上古い材で、6.3mm以上の太さの魂柱にしたことがあります。 その結果、音量、音質とも結果良かったと思いました。(7mmはビオラです)

6.2mmは6mmの面積比で106.8%
6.5mmは6.2mmの面積比で109.9%
6mmでも6.2mmでもそれ以上でも、ケース バイ ケースで、材質と相談し対応出来ます。ただ、細くすると、結果は良くないでしょう・・・なぜなら、ヴァイオリンのピッチは上がり・・・弦は強くなり、大きな音を求める傾向から、逆行するからです。

求める音で、材質、太さを決めれば良いので、6mmだとか、6.2mmだとか、固定概念は不必要です。
自分独りで、楽しむのでしたら、どんな太さでも、何もまったく問題は無いということです。

しかし、人間は、だんだん麻痺していきます。もっと、もっとと・・最初の良い音が、分からなくなってしまいます。時々一度リセットし、原点に戻り、本当に良いのか?見極めながらしなければなりません。
音量より音質が重要です。

そんなことも考えながら・・・・
なかなか良い年輪で適度に古く良い紺柱材は少ないです。

魂柱の長さ、魂柱を外した状態での表板の位置より、下がらない長さ、±0.1~0.5mmくらいまで、
新しい楽器は、裏板が、変化し中央が下がるので、少し長めを立てる。
裏が下がり、横板が変形し、結果
表板が、下がると、魂柱は、短くなったと言うことになります。

弦を全部ゆっくり緩めて、魂柱が倒れるようでは、短いです。楽器にも良くない状態です。
どんなに、ゆるくても 少しくらい動かしても倒れないくらいが良いです。
倒れない場合で、あっても、弦を緩め、押された裏板が戻り、魂柱も上がり、表板も戻り、全体が戻る場合でも、弦を張った時、元の位置から表板が下がっていれば、短いという事になります。

魂柱が短いと・・・・耳元で良く鳴り、心地良かったりしますが、肝心の音が飛びません。
この要因は・・・倒れるくらいに短いと、表板が、押さえられないので、主に低音が重点的に鳴ります。高音は、キラキラ感が少なくなります。弦を緩めて、かすかに倒れないくらいは、弦を張ると表板は、少し下がり、長い年月この状態で置くと、倍音が意外と出ますが、音量は少なくなります。耳もとで美しい音なので、気が付きにくい。この状態を長期間つづけると、表板は、下がって固まります、要注意!
裏板へ振動がしっかり伝わりません。

魂柱が長すぎる場合・・・・弦が鳴り易くなり、高音は良く鳴るが、低音がしっかり鳴らない。ヴァイオリンの音の良さが最大限には発揮できない。魂柱が邪魔して、鳴らない場合もあります。裏板がしっかりしている場合に限って、音響的な一致以前に、弦の張力(角度)、と、魂柱も強く(長さ、太さ)立てないと鳴ってくれない場合もあります。(裏板が表板と比較して厚いバランスの場合)

つまり、魂柱が、短い、長いは、弦を張って、表板が、元の位置より、上がれば長い、下がれば短いということになります。長い場合、元の位置より、0.1~0.5くらいであれば、良い長さと考えます。裏板がとても厚い場合は、0.5くらいの方が良い場合もあり、薄い場合は、0.1でも良いのではと私は考えます。
ケースバイケースですが、あくまで弦を張った状態という事です。
長いと、低音に加圧が少なくなり低音が、十分に強く鳴らなくなります。慣れるまで時間もかかります。
低音は鳴り易くはなりますが、十分な深い音が出るまでに時間が日数~年数がかかります。
※新しい場合には、長すぎず、適度に長めのを何度も交換するしかないかも知れません。

魂柱の下部裏板への場所・・・




出来れば新しい魂柱を作り、その場合でも上密着させるべきと思う。

私の場合は、密着させるよう努力しますが、ほとんど垂直には立てません。少し斜めになります。
魂柱の面は、良く研いだナイフ、平ノミなどで綺麗にスライスするように削り合わせます。
実際には、完全に面は、合わないのですが、面をスパっと繊維の断面を切ることで、すこ長しめで合わせることで、年月が、面をあわせてくれます。そのため、最初のベストポジションでベストの長さで、入れ年月時間を待つのが、一番良いと私は思います。長いと、音は、しっかり出るが、デリケートな音が出ない、表現出来ない・・・しかし、長い目でみると良いと、私は思う。表板にキズを付けない程度に!

何度も、少しずつ長くし、作り替え合わせるのも良いと思います。
Cremonakuga式は、最近自作ヴァイオリンでは、F字孔(トレブルサイド)を水平に位置で見て、駒位置の刻み位置前のF字孔の外側のラインが内側の面の位置に、針の尖端で、印を付けています。弦張らず、駒を立てないフリーの時の位置を記録しておきます。その位置が、表板の基本の定位置になります。弦を張って、その点がF字孔のラインの下に隠れる場合は、魂柱は、倒れなくても短いということになります。F字孔の上のウイングが沈まないように、かつ印の点が、下がっていないことをバランスをとっています。

自作以外は、絶対しません!位置を覚えて置けば良いだけです!
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耳で聞いた音で、魂柱の長さを、入れる時の強さで決めるのが一般的と思います。
表板が、厚く、横板が厚くしっかりしていると、魂柱立てで魂柱を入れる時、同じ0.5mm手前に引くとき、きつく感じます。表板が薄く、華奢な構造の場合は、同じ0.5mm引いても緩く感じます。
最近は、自作には、印を付けています。そこを見ただけでどういう状態か、即座に明瞭に分かります。

耳で聞き、目で分かる・・・目安=表板が、下がるか? どうか?=基本的に一番大切と言っても言い過ぎでない事です!

 ユーザーにも、そこが見えなくなったら、メンテが必要で、魂柱を長くしなければなりません。レプリカは、名器と同じように箱が変形します。変形が落ち着くまでは、表板が、下がらないように気を付ける必要があります。
一旦下がったら、楽器が、ダメージを受けます。
名器によっては、下がらないように、良く鳴るように、少しずつ長い魂柱を入れたことによって、トレブルサイドのF孔が、開き上がっている楽器を多くみかけます。
※、おもしろいことに、上がった状態を維持すると、魂柱を抜いても、上がったまま固定しています。
長過ぎると表板が凹みます。柔らかい裏板では楓でも凹みます。

魂柱を合わせないで少し上、下を動かすと・・・隙間が空かない程度、下を内側への場合、上は魂柱の内側が、強く密接し、下は外側が密着します。
反対に下を外側への場合は、上は外側が強く密着し、下は、内側が強く密着します。
魂柱の上下が少ない面積で重点的に支えるので、表、裏が自由に振動やすくなります。鳴り易くなります。
しかし、裏板が、普通のヴァイオリンでは問題が無い場合もありますが、私の作る、裏板6mmとか6.7mmとか、本物の厚めのデルジェズレプリカでは完全に密着し、圧力がかからないと、鳴りません。

下部が内側に移動すると音が、高音 低音 など鳴り方が変わります。下部を外側に移動すると別な鳴り方に変化します。外へ移動すると高音に色気がでて、低音が良く鳴りますが 高音の線が繊細な音色になる場合があります。名器では良くあります。
どんな位置でも上部下部は可能な限り密着させたいものです。

練習用や、子供用の安価なヴァイオリンの場合は、わざわざ、上部など、完全に密着しないように斜めにカットしてある場合があります。
そのほうが良い音で鳴るからです。そのような楽器を、魂柱、作り替えピタリと合うのに交換すると、なぜか鳴りが悪くなります。
この例は関係ないかも知れませんが、表裏が合わない楽器をとりあえず鳴らす仕組みのようです。

良く、ご自分で、音の良い部分を探り、魂柱立てで、動かす人がおられますが既存の魂柱を動かすことは、短い場合、中へ動かすと、表板が下がり、後に取り返しがつかなくなります。
高音部分の表板が下がるだけでなく、高音。低音を分散している役目の魂柱が短くなることで、バスバーに加重負担が増え、低音側も下がることになり、高音、低音も鳴らなくなることにつながります。


下部を、そのまま中心方向へずらすと、低音が鳴り易くなります。歌うようになる感覚と思います・・・。優しく弾く場合には、問題無いでしょうが、

逆にアタックするように、激しく、速く、鋭く、アグレッシヴに演奏する場合には、反応が悪くなったり、確実に、魂柱は、移動しまくります・・・・

基本的には。魂柱は、6mm~6.2mmの太さで、太い年輪が5本から7本入るもの(自作ストラディヴァリモデルでは6.2mmの両端にかすかに冬目がかかり、中央に太く濃い冬目4本がベストです)(また細かく12本くらいが良しとするのもあり、楽器の個性に合わせる)を、0.2mm(わずかに)~0.5mm以下で、少し長い長さで、弦を張って表板が、ほんの少し上がった状態で、駒から2.0mm~3.0mm前後、駒端ラインから1.5mm位内側に、垂直に密着させ立たせることだと思います。あとは音を聴き音に張りと輝きが足りなければ短い場合もあります。
出来立てのヴァイオリンでは、弦を緩めて、元の定位置から、0.5mm上がり、弦を張って、0.3mmくらい上がる程度(目安)。1年して、元も位置と一緒か、気持ち上がる程度の落ちつくと良い。(この場合は表板の裏に魂柱の跡が付きます)
厚めのヴァイオリン(表板3mm前後)では、トレブルサイドのF孔の上の目のウイングが、弦を緩めると、上がり、弦を張ると、同じ高さになるようにする。(この状態では、確実に魂柱位置では、0.5mm以内で上がっているはずです。

オールドレプリカの場合、表板が、2.4mmでは、F孔の上のウイングは、少し下がる場合があっても、しかたないのですが、魂柱位置では、絶対に下がらないようにします。0.3mmくらい上がっていて、ウイングでは、すこし下がりますが、音は良く鳴ります。魂柱位置で、±0の場合、F孔のウイングでは、かなり下がり、音は、100%発揮できない。
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by cremonakuga | 2014-08-20 01:15 | ♪♪ Vnの音と付属品 | Trackback | Comments(2)
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Commented by スーさん at 2013-12-10 12:26 x
1mm弱位の木目で両端に木目が切れずに残っている魂柱を堅めに立てています。
Commented by cremonakuga at 2013-12-10 14:23
それは、良いのではと思います。駒から一番近い端の年輪は、棒のように下までつながるようにですね!反対側も!
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