ヴァイオリンの駒の高さ、弦高を自分でチェック!(付随追加2014・9・19+2017)

久我ヴァイオリン工房

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da solo,da sola、di propria iniziativa 自分で(で良いのだろうか?)

ヴァイオリンの弦の高さ、駒の高さが、正しいのか?どうか?
弾きにくいなど、ご自分で、チェックする!

楽器によって(表板の厚さ、裏板の厚さ、など製作者の設計の違い)少し違いますが、
目安として、あとは、弾き易いか?どうか?

こと音質については、遠くで聴く人に どうか?という事になります。

演奏スタイル、また曲で、ハイポジションが多いとか、長時間弾かなければならないとか、状況でも、弾き易さは違ってくると思いますが、
目安として!
今日は、駒の溝が擦り減って、弦高のバランスが狂った時、狂っているかも?ご自分でチェックを!

駒の溝が深くなってしまって「いる場合、薄い駒皮を貼るなど修正の方法があります。良い駒の場合は(
良くなくても!)新しい駒にすると音が変わるなど、駒皮で修正も必要になります。上手に行えば、駒材を埋める方法もあります。(上手にとは、同じ品質の駒材=年輪の幅も等しいもので、膠で完全に隙間なく、ピタリと密着接着させる事!)その方法は、やはりうまく施さないと音が微妙に変化するので、まずは駒皮で、の方が良いと思います。駒皮も、音は変わるのではありますが、・・・・職業がら・・こういう仕事をしていますと、ほんの微妙な変化でも、大きく感じてしまいます。 弾く人は、それほど気になっていない場合が多いのですが!E線は、良く黒檀埋めてあるものを、材料屋さんで見ますが、あれはまったく音質がひどいことになってしまうと、私は感じます。駒の溝が減らないのなら、食い込まないのなら、皮も何も張らないのが一番なのですが!
結論は・・・・上質な新しい駒に作り替えてもらいのが一番です。



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E線下部と指板先端部分で、間隔は、
標準的には指板の面に垂直な~3.5mm~5.0mくらい+0.5mmくらい、ガット弦などでは・・・3・8mm~5.5mm
E線・・・・・・3.5mm~3.8mm
A線・・・・・
D線・・・・
G線・・・・・5.1mm~5.5mm



なお、上ナットの弦が指板から高いと、特に低いポジションは、指で強く押さえないとならない、押さえる深さが多くなり、押さえる弦の張りを強く感じます。
弦自体は、張力は変わらないのですが!
上ナットで、弦が高いと、指板上部で、間隔が広いと、全体に弦が強く感じます。
実際に押さえた時は弦はその分強いテンションになる。

上ナットで、弦高が低いと、指板上部で、少し高くても、弾き易くなります。
しかし、適正の高さが無いと、押さえた時のテンションが音に必要です。
音の明快さが薄れます。

指板の中央部に反りを入れてある場合。
(普通は反りを入れますけれど)
(弦の振幅。振動で、指板に当たるのを防ぎ、同時に、上ナットと指板上部の高さを弾き易い高さに、少し低めにできる)

つまり、上ナットで、E線の隙間、名刺1枚と良く言いますが、

名刺1枚で、0.22mmくらいです。
(名刺2枚くらい、0.44mm)

一般的には、
E線で1枚~2枚くらい・・・0.22~0.44mm
G線で、名刺2~3枚くらい・・・0.44~0.7mmくらいでしょうか!?

ヴァイオリンレストレーションの本では、確か???
ナットでEで0.5mm
Gで0.8mmとなっていたと思いますが、
私が思うには、高すぎます。

指板に反りを入れ、ナットで、上記の空きに、駒でE3.8mm、Gで5.5mmでは、ソリストでも、少し辛いようです。
(※新作を作る時、低くし過ぎないように、このくらいにしておき、安定してから、直そうと思いますが、そのまま、ソリストさんなどに試奏していただくと、難色を示されることが多く、ヴァイオリン自体の印象も悪くなってしまいます。試奏前には、一番良い状態にしておき、好みで、ナットを交換したり、駒を交換するほうが、ヴァイオリンを理解していただくには必要なことと思っています。
ネックを太目にし、演奏家の好みで後で修正しようと思うと・・・・握った瞬間に嫌われ、音以前にヴァイオリンの評価が決まる事になったりします。 それは避けたいと思います、なかなか駒が、ナットが弦の種類が???それらを修正すれば、楽器は良くなる、楽器自体は良い・・・などと本体の性能が分かる人は 意外と少なく、まさにその状態が良いか?悪いか?で楽器が判断されることがほとんどです。製作、調整の都合で、余裕を残すのは、事前に お伺いし、何時も使う楽器を計らせていただき、なるべく近くするなどが好ましい。
オーダー品は、良いと思いますが、それ以外は、完璧状態にしておかないと なかなか受け入れられません。

今までに、接した演奏家の方々で、芯の楽器の性能を駒とかネックとか弦とかに あまり惑わされず、分かる方は お1人だけでした。なぜか?と考えると、ストラド、デルジェズ、フィリウスG、、ベルゴンツィ、ガリアーノ、アマティ、ナドナド、弾きこなし、ネックの太さも気にせず弾きこなせるためで稀有です。

普通は、何時も使う太さのネック、馴染の弦、弦高、駒の高さなどなどが、基準になるの・・は当たり前の事です。

そんな経験から、大体受け入れられるネックの太さ、アールの形状は有り、そうなるようにしています。



私の場合は、現在は、ナット位置で、指板の※反りの関係で、
E線で0.25~0.3mm(名刺2枚弱=1枚~2枚の間)
G線で、0.4mm~0.5mm(名刺2枚強=2枚~3枚の間)
くらいです・・・

指板先端で、
E線・・・・3.8mm(3.5~)
G線で・・・・・5.5mm~5.8mm(ガットの場合5.5~6.0mm)

どちらも高くすると、反りの関係で、指板中央で、押さえにくくなります。

ナットの高さ、指板の反り、指板上部の弦の高さ相互の関係で、決まります。

ナットで弦が低すぎると、ピッチカートが、しずらくなるでしょう!

オケなどで、長時間弾く場合、指板に反りが有り、E側で、3,2mm
G側で、5.0mm~5.2mmくらいが適当ではと思います。




E線とD線を重ねてA線との差を見ています。
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同様に、A線とG線を重ね、D線との差を見ています。
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弦を横から眺め、E線の上部とD線の上部を重ねて見て、D線との隙間を見ます。
次に目を後ろに気持ち(1cm弱=弦の間隔の長さ分)後退し、A線の上部とG線の上部を重ねて、D線との隙間を見ます。


大雑把ですが、目は意外と正確で、少しでも違うと、変な感じがします。
視覚で、同じくらいなら、良し、差が大きければ、どこかの弦が、食い込んで下がっていて、その差が分かります。

どちらかと言えば、D線が下がると、とくに弾きにくくなります。同じことは、E線がさ下がると、結果Aが、飛び出てDが凹むのと同じになります。
Gが、下がると、Dが飛び出します。

ヴァイオリン製作者は、こういうジグで、間隔を確認しています。私は目で確認しています。
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すべての弦の差を同じにしますが、高度な演奏、圧力の掛ける演奏では、Aが出るより、Dが出ている方が弾き易いようです。なぜなら、弦の張りは、Dの方が柔らかいので、弓の毛で押され、沈む度合は、Dのが大きいからです。

私は、AとDの差は、かすかにDが高くなるようにしています。圧をかけないで弾けるヴァイオリンでは、同じ高低差が良いと思います。いづれにしても、駒近くは、弦が下がらないので、Dが高すぎると、Aが弾きにくくなります。Dを少し高くすると言っても、気持ちくらいです。あとは、弾いて見てということです。
一般的にEが食い込み下がるケースが多いので、そんな場合はEがかすかに食い込み0.1~2mm下がると、Dの高さは4弦均等になることになります。税所均等ですと、Eが0.1~0.2mm下がると、Aが結果出ることになります。
その場合は、Eの駒皮を交換するか、ビニール管をかませるか、あるいは、Eがそれで丁度良ければ、Aを少し下げ調整することになります。

この時、弦の高さ、指板からの高さの、お話でしたが、肝心の基準の駒の高さが、あります。

どんなに、指板からの弦を適正にしても、その時、駒の高さが、基準値でないと、楽器は、性能を発揮できません。
駒は、テールピースサイド中央の高さで、34mmは必要です。
35mmでは、少し高いですが、もし新しいヴァイオリンで、指板が下がる事を考えると、きっと、1年後には、34mmに向くと思います。

安定したヴァイオリンでは、33mmでもOKですし、判定が難しいですが、表板が薄く作られたストラディヴァリタイプでしたら、32.5mmでもOKです。

駒は、高過ぎると、弦からの音の振動が、抵抗質量から、鈍い音、丸い音になります。
反対に薄過ぎると、低すぎると、振動がダイレクトになり、鋭い音になります。
、良い場合もあります。
駒が高ければ大きな音がするかは、間違いです。ただ、弦のメーカーの設計上で、一番性能が発揮される定義がありますから、それに合っているほうがより良い結果が出ると思います。
例えば
設定弦長(329前後)、34mm前後くらいの駒の高さなど
ヴァイオリンに有った厚さ、高さの駒を選び、弦を選ぶことが、性能を100%発揮する手段です。

厳密のは、指板のアールが、その上の4弦を繋ぐアールに影響します。4分の4のヴァイオリンの指板のアールは、一般的には41.5mm~42mmです。したがって、駒のアールも、その近辺になります。
私の場合は、指板重視で、弦は、E線と、G線を基準に、あとは、目で決めます。
(使用する弦の太さも重要で、D線が、太い弦、A線が太い弦、G線が太い弦、・・・太さに差が有る場合は、それだけで、弦の上部をつなぐ、アールが違ってしまう場合のありますので、駒の溝は、デリケートです。

※指板の反りは、開放弦の振幅が、指板に当たるのを、防ぎ、また、指板ハイポジションの弦の高さを、低めににし、押さえやすくするために行う処理。


※指板は、ネックの楓に接着されていますが、楓のネックは、E線側をG線側より0.5mm低くし、したがって、指板のEサイドは、0.5mm低くなっています。その事を含めて、駒のE線側の高さが決まります。
この0.5mmは、駒のE線の高さを低くし、その結果E線の音質を、鋭く、クリアーにします。駒足とトップの距離が離れると、音は丸くなり、短くなると鋭くなります。

現代では、この0.5mmを施す場合と、±0にする場合、反対に0.5mm高くするなど、製作者によって、その意図によって、異なります。
0.5高い場合は、ヴァイオリンを斜めにして弾く場合、弾き易く、Cの淵 にぶつかりにくくなります。しかしこの場合は、駒全体が、基準値で、高くないことが求められます。

0.5mmにより、駒の形が、E側が低い駒、差が少ない駒などの変化が見られます。私は、主に±0にしています。ソロを弾くには、E側があまり低くない方が、弾き易いからです。
E線側が、あまり低くなると、ヴァイオリンのCの淵に傷をつけやすくなり、弾きにくくもなります。
私の場合ですが、E側G側の差を なるべく2mmを基準になるようにしています。

古い楽器など、駒足の低音側=G側・・の表板が下がって、凹んでいるものもあります。結果駒の低音側=G側が、凹んだ分高くなっている。指板からは、適正になっている場合は、当然G側の駒の質量が増え、弦から足までも距離の長くなり、低音が、今一つ鈍くなります。その結果E線も鳴りにくくなります。


付随・・・駒が動き易くなっているか?

①駒が、弦の振動により、いろいろな複雑な振動をしますが、大きな左右の揺れの動きについては、テールピースも関係します。E線とG線の間隔が、駒よりテールピースのEからGまでの間隔が少し狭くなっていますが、そこが広いと駒は、揺れにくくなり、また、弦の駒へ向く力が内向きから下向きになってしまいます。
(駒・弦の幅34mm前後 テールピース穴幅29mm前後)

2同じようにテールピースの元のテールガット(緒留め)も関係します。
サドルの中央にのっている事を確認し、なお、2本の間隔を限界まで狭くします。
ここが広いと、駒が左右に揺れにくく、狭いと、揺れ易く、音色、鳴りにも影響します。
是非チェックしてみてください。

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駒の内側の両サイドの穴=ループの部分は、一般的には小さいと鳴りにくく(良く鳴る楽器は小さくても良くなります)、大きいと鳴り易いが大きすぎると弱くなる場合もあり音質がまとまらない=締まらない場合もあり結果音に悪くなるか、長持ちしません。

ウエストは狭いと弓の反応が良くなり音質も透明感が増します。楽器によっては反対に弓の反応が鈍くなる場合、抜ける感じの場合もあります。ウエストが薄いと反り易くなる点もあります。沢山内側をくる場合が厚さを増す必要性もありますし、ループが小さい場合は、薄めに出来 その良さも出せます。

全体的に駒の内部摩擦が少なくなれば 容積が減れば音の振動がダイレクトになります。内部摩擦が少ないと弾く立場では耳に より激しく複雑で鮮烈な音質を感じられます。 しかし 数メートル離れて聞く人には別な音質が聞こえます。


薄く、大きく内側をクッて質量を極力減らすと、より透明感、ダイレクトな音質も得られますが、弦の圧にまけると音量が落ち、駒が反り、かえって振動がうまく伝わらないことになります。

うまく行っていない場合は・・だいたい不健康な柔らかい音に聞こえます。

また弓の反応も良くなる場合、そうでない場合もあります。
演奏スタイルで違ってきます。
またどんな弓を使っているかでも!

良い点はE線では より音質を良くすることが分かり易い点かもしれません。
芯を出せ、より繊細な表現も可能です。

楽器により大きく違うので、楽器に合わせ 好みで試すしかありません。
ダメなら作り替えるしかありません。
駒を作る人の音にたいするスタイルでもありますから、相談して最善の駒を作りたいものです。自分の駒をそういう視点での観察と実際の音質を考えますと 何か分かる事があるかもしれません。

あくまで適正で限度を!

つたない駒ですが、一番左はループが小さいです 足のクビレも少ししか削っていません、   中、右は無難なタイプ もう少し大きくても良いのですが 個人的な好みで このくらいにしています。大きいループの駒が無いのこのあたりをご参考に!もう少し大きくても普通です。
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ヴィオラの駒です ヴィオラはもっと好みの違いが大きいのですが必ずしもこれが良いかどうかは疑問です。ただの参考だけです。
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これも無難なタイプ
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これはループ小さ目、足のくびれもそのまま、無垢の音質が感じられますが、洗練されたデリケートさは足りないと思います・・・この駒は!
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ヴァイオリンの弦の間隔は

ナットで16.5mmが基準なので、日本人用、指が細い人、手が小さい人では16.2とか16.3とか微妙に少し狭い方が弾き易い。
駒では33mmが基準ですが、現在は34mmくらいが多い、、34.5mmも有りです。
重音の時、幅が広過ぎると具合が悪くなる。反対も有る。
やはり指が太い、細いなど また好みで・・基準値から+/-で調整されると良いと思います。

駒で弦の幅が広くなると駒トップのアールが同じだと、隣の弦との高さの差が大きくなる。
指板の幅は、駒近くで42mm基準、ナット24.5mm基準ですが、日本人規格では23.8mmが一般的です。弦の間隔が広い過ぎると指板からこぼれそうになり押さえずらくなる。特にトレブルサイド角は少し丸みを付けるため・・・

私が作るヴァイオリンでは ナット幅23.8mm ナットで弦間隔16.2mm  駒の弦間隔33.5mm~34mm
にしています。




追記

 ヴァイオリン駒をご調節する・・・ご自分で・No1
ヴァイオリン駒自分で調整するNo2

ヴァイオリンの駒のバランスを確認する・・・・



追記) 駒を低くすると、圧力も減るので、厳密には魂柱の長さにも影響します。
結果の音で決まります。
楽器が安定しないと分からないです。
追記2017)低い駒ではオーベルトが好きです。理想的なデザインに削るにはミルシュタムが好きです。なぜなら、ウエストから左右へのカーブをハの字に下げられ、強度を持たせられるからです。木材の質は別にしてですが、
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by cremonakuga | 2013-11-17 15:27 | ♪♪ Vnの音と付属品 | Trackback | Comments(1)
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Commented by スーさん at 2013-11-18 10:18 x
見た目でやっていますが、39mmR位でしょうか。
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