ヴィオラの輝き・・・その音はどこから????

久我ヴァイオリン工房

ヴィオラ・・・・という言葉の響きは

もちろん弦楽器のヴィオラ・・・・そして、スミレ。オペラのヴィオレッタ♪
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日本では、スミレはスミレで、スミレの小さく、可愛いいのをヴィオラと呼んでいるような???

辞書でヴィオラをひくと・・・・広辞苑・・・violaイタリア⇒ビオラ・・・・violaイタリア・・・・弦楽器のーバイオリンよりやや大型で5度低く調弦され、室内楽・管弦楽の中音部を受け持つ。アルト。ビオラ・ダ・ガンバ【viola da gamba】   ビオラ・ダモーレ【viora d'amore】とあります。
gamba・・・は膝の意味で、膝で挟み弾くチェロのうな古楽器。
amore・・・・は、愛!・・・愛の・・ということでしょうか! amoreは愛の神エロス、キューピットという意味もあるようです。よく分かりませんが、この楽器で愛を奏でたのでしょうか???愛を奏でるヴィオラという意味なのでしょうか????

一方、和伊事典では・・・・ビオラ・・・viola(女) →ビオラ奏者 violista男・女[複ーi】

伊和事典で、
viòla1・・・[英violet]スミレ;スミレ(特にニオイスミレ)の花
小・violetta.名・男[無変]スミレ色。形[無変]スミレ色の、紫の

violà2・・・[音]ヴィオラ

・・・・・・・・・・・・・・・・と有ります。

ヴィオラの音・・・・それは、知ればしるほど不思議な音色。 巷では、良いヴィオラが少ないと言われています。そもそも、それじゃあ、ヴィオラ挑戦しようではないか・・・ということになります。

ヴァイオリンは、表板を、Fくらいに合わせます。ヴィオラはC♯くらいに合わせます。4弦の音域がA弦/D/G/C弦 ヴァイオリンのE弦が無く、低音のC弦がある。

現代ではヴァイオリンは基準があります。355mm(350~360くらい)昔は、スタンダードが無かった。
ヴィオラは、今も寸法の基準が無い。そうすると、どんなことが起きるかという事になります。ヴァイオリンですら、大きさが有る程度決まっていて、信じられないほど音が違う。
ヴィオラは、制限は、弦のA,D,G,Cのみ、変化は無数に広がり・・いろいろな音色が存在し、性能も変化するということになります。

それに加えて、、ヴァイオリンの比でないバラエティーの富んだ表現・つまりヴィオラと言っても、全然別物が存在し、ヴァイオリンのようにバリバリ弾いたり、信じられないくらいに滑らかにソフトに弾いたり・・・楽器ごとの音が、複雑なような気がします。

普通考えますと、ヴァイオリンの拡大版に思えます。チェロもヴァイオリン・ヴィオラの拡大版に!
しかし音域が違うことで、より、板の面積が増すことで、音の伝わる距離が増え、余分な音をロスする厚みが不要になり、低音にシフトすることで、同じく板は薄さを要求する。板を、ヴァイオリン以上にいかに薄く、・・と、薄い部分を深く強く鳴らすために、重りのような厚い部分が必要になります。それをカバーするため、いかに強く・・・と相反する事が・・・・いかに強くつくるか?
弦の張力にいかに絶えるよう構造を工夫し、薄い部分をいかに薄くするか?
箱自体もヴァイオリンに比べ変化・・・変形も大きい・・・・・・・とそういう事を考えながらという戦いになる。

このヴィオラの音は、開放弦では、とてもパリっとした音色です。
裏板中央は、5.7mmあります。(普通5mm)
最初駒を、前の有り合わせ駒、足が少し合っていないものを・・・なかなか良い、足合ってないのに!
次に基準のサイズで音出しは。 いまいちです!次に有り合わせに近いものを作り、この方が全然良いです。上部は、1.58mmから1.3mmにした。 ヴァイオリン並みでも良さそうです。
不思議です。

C線は、なかなか良い音色に感じます。中音域も倍音が聞こえます。
魂柱を最初60年熟成を使ったところ、当たり前に綺麗な音です。しかし、A線に力強さが足りない。次に10年未満のものに替えた、力強さは、こちらの方が上です・・・・・・しかし、60年の良さの何とも言えない足りないものが発生しています。
・・・・~ウ~ン悩む・・・・・・・・ところです・!
この魂柱で、少し楽器の箱の変化を待つことにしましょう。もう数回交換しないといけないはずですから!

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私のヴィオラ感・・・・ヴィオラの音は、ヴァイオリンとチェロの音の間を取り持つ楽器と考えがちで、私もそう考えていましたが、ヴィオラ奏者と意見交換するうちに、どうもヴィオラに関することが基本的に違うことに気が付きます。
このヴィオラは、ヴァイオリンの延長線上にある音色です。なぜなら、ストラディヴァリの実物のサイズ、アーチ、厚さなど、製作しているため、胴の幅が、比較的ヴァイオリン比率です。そうしますと、ヴァイオリンに近い音色になります。胴幅を広めにすると、低音特性が変わります。

このヴィオラに関しては、ストラドレプリカ、か本物のヴァイオリンと、チェロと一緒に演奏すると、その良さが発揮されると思います。

ストラドのヴィウオラは、そういう楽器だろうと想像します。
パガニーニセットのヴィオラは、もっと大きいので、音も福よかで、広がりと、気品を感じますが、カルテットで聞いた時感動します。

別な個性のヴァイオリンとチェロでは、個性で負けるのだろうと思う。
ストラドのヴィオラは、鳴らないと良く聞きます。そういう意味かも知れない。
ある有名なヴァイオリニストの先生も言っていた。

その点で、アンドレア・グアルネリやガスパロ・ダ・サロなどは、どんな楽器と組んでも、個性で、負けにくいのだろう・・・と思う。

このヴィオラの良い点は、滑らかな音色と、清楚な気品を感じる点ではないかと思う。
ストラドのヴィオラに関しては、晩年の方が、良いのだろう!
なぜなら、ヴァイオリン自体が、低音へシフトしていて、ヴァイオリンは、1715年前後が良い。
このヴィオラは1690年だ!

弦に関しても、ヴィオラ弾きの感覚と、私の感覚が違う。
ヴァイオリン感覚では、例えば、エヴァピラッチのセットで、全然良い!
A・D・G・Cとつながりも良い・・

しかし、いろいろなヴィオラ演奏家が、A線は、ラーセンが良い!
同じことを言います。

最近、その事が分かってきました。
私も、そう感じます。
C線はスピロコアが良いと思う。

C線のスピロコアは、常道だそうだ!

確かに、この組み合わせは、良いと感じる・・・・しかし、この感覚が、分かり始めると、ヴァイオリンの音の基準感覚が狂い始める・・・・・・・

やはり、良いヴァイオリンを作ろうと思うと、あまりヴィオラ、チュロは、作らない方が良さそうです。
作る時は、しっかり切り替えして行わないと、どちらも良くないと感じる。
何も考えないで、ただ、寸法どうり、ヴァイオリン・・ヴィオラ・・・チェロ・・・と作るのであれば、なんら問題は無いと思う。
音から、形、厚さ、大きさ・・・・意図・・・そしてまた・・音へ・・とのめり込んで作ると、感覚の狂いは致命的になるように思う・・・・

ヴァイオリン、ヴィオラ・チェロ・・と上手に作り分ける人を見ると、信じられないと思うばかりです・・・
チェロの材料もありますが、いつになったら作るのだろうか?????
きっとヴァイオリンの裏板に変身するのだろう?????




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ご参考

そもそも大昔は、ヴァイオリンもヴィオラも規格は無かったといっても過言でない。

※ヴィオラの弦長について、
一般的にはヴィオラも、ヴァイオリンと同じように
ネック(上ナットから肩なでも距離)の長さと
肩かたF字孔の刻みまで距離、ディアパッソンの比率は、ヴァイオリン(130:195=2:3)と同じに
2:3に、します。
この比率では、ヴァイオリンからヴィオラにチェンジ持ちかえた時、
スムーズで、特にどちらも弾く場合は、都合が良いと言えます。

しかし、弦楽器製作者からしますと、そう単純ではなく、
大きいヴィオラ、ネックが長いと弾きにくい・・・
弦長が長くなり、弦の性能が100%発揮されないなどなど、
2:3比率どうりでない方が、むしろ音が良いということにもなります。

基本的にヴィオラは弦長が とても大切で、375mmが、一つのポイントとして良いと
知られています。

小さなヴィオラは良しとしても大きなヴィオラは、
可能であれば、375mmより長い場合、376mm、とか、380mmとかは、375mmにしたいものです。その結果2:3ではなくなります。

大きなヴィオラでは、弦長以前に、音響面、弾き易さの点からも、ネックを少し短くしたりします。
大きなガスパロでは、顕著です。駒位置も当然ヴァイオリンと違って、ある意味自由です。
中央寄りになる。

この時、2:3でないと困るというユーザーも要れば、2:3を気にしないユーザーも居て、
使える、使えない・・ということになってしまいます。

例・・2:3比率による弦長の試算・・・・・サイズ別比率計算
サイズ  ネック ディアパッソン       ストリング
390   144    216          弦長364.2mm
400   146    220          弦長370.1mm  
410   148    222          弦長374.2mm
415   149    223.5         弦長376.7mm
420   150    225          弦長 379.2mm
430   152    228          弦長384.2mm


名器一例
ストラッド誌1994 Februaryより
Antonio Stradivari 1696 Archinto 416mm 371mm
Hieronymous & Antonio Amati 1617 417mm 380mm
Andrea Guarneri 1690 416mm 375mm
Andrea Guarneri 1670 416mm 375mm

Gasparo da Salo 1560 430mm 369mm
Gasparo da Salo 1560 445mm 375mm

Domenico Montagnana 1720 438mm 381mm

箱の厚さなどからする強度を考えると、ネックが長いと、ネックに負担がかかる、板が相対的に薄いストラドなどは、ネックが短め方が、音の伝達、強度、そして、駒の繊細な厚さから、A線の音質などに大きな影響があると感じる。Archinto416mmが471mmは、375mmよりきっと良いのだろう??良いと思える。
1mm2mmの影響は、とても大きい!

必ずしも、2:3でなくても、問題無く、ヴィオラとはそういう楽器だという事を ぜひご理解して頂きたいと思います。意識的に、意図的に2:3でないヴイオラが存在すると言うことを!しかしヴァイオリンもヴィオラも使う方にとっては、同じ方が良い事は確かです!


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by cremonakuga | 2013-10-11 16:55 | ♪♪音の謎♪♪♯♭ | Trackback | Comments(0)
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