ヴァイオリン・テールピースで気が付いた事!ヴァイオリン&ヴィオラ弦長は??

久我ヴァイオリン工房
Cremonakuga violino

テールピースについて、顎当てとともに、音に大きく影響することについて、書きましたが・・・・もし、修理する工房や、職人さんが、見たら、当たり前のこと・・とお思いでしょう!
しかし、このブログは、ヴァイオリンを愛する人のために、書いていますので、もし知らない方がいらしたらと・・・・

テールピースで、思い出したことが有ります。自分ではいつも気を付けていますが、
テールピースの材質、大きさ、質量などなどで、大きく違うことを書きました。
それは余程でないと、ヴァイオリンは、そのままの付属品で使うのが普通です。
音がもっと良くなるのに、そこまで気が付かないでいるのが、普通です!

「ヴァイオリンの駒からテールピースまでの距離」と「ヴァイオリンの弦長」

駒からテールピースの弦がのる お山の出っ張りまでの距離は、
もし、ナットから駒までの弦の長さが、330mmとします。その時、駒からテールピースまでが、55mmの寸法になります。
ヴァイオリンの弦長は、現代では328mm~330mmが基準です。
昔はヴァイオリンの大きさは〇×△などサイズの基準もなく、当然弦の長さの基準なども、ありませんでした。
近年スタンダート化されました。
330mm:55mmになります。
つまり、6:1になります。
329mmだったら、54.83mm
328mm:54.666mm

これは、あくまで、基本ですが、楽器によっては、もう少し長くした方が良い場合、短くしたほうが良い場合があります。この比率に固執する人もいますが、私は、あくまで基本と考えています。

実際にストラディヴァリでE線のアジャスターを、金属の足長のを使う場合もあり、A線も同じアジャスターを使う場合も有り、確かに違うと思いますが、・・・まあ楽器にもよるのかも知れません。

テールピースの弦の穴の間隔は、駒の上の弦の溝の間隔よりE~Gまでが、大きく狭いと、Eは、内側に大ききな力が向き、Gも内側に力が向きます。
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広めは、その内側への力は、弱くなります。これらは、弦の振動が、駒を揺らす、振動に影響します。

駒の弦E~Gの間隔は、33mm前後が基準になりますが、現在は34mm前後!
これも楽器によったり、奏者の指や、好みにもよります。


手持ちのテールピスを計測しました。
テールピースのE~Gの穴の間隔とテールピースの長さ
(タイプ別)
A・・・・・・・26.4mm   111.5mm
B・・・・・・・ 28.8mm   112mm
C・・・・・・・27.4mm 111mm
D・・・・・・・30.9mm   109mm
E・・・・・・・ 27.7mm   115mm
F・・・・・・・29.1mm   115mm
G・・・・・・・ 28.6mm   110mm


幅は、まちまちなことが分かります。
私は、極端な影響は感じませんが、楽器にもよるのではと思います。

※2014、12、22追記・・・自分でテールピースを作って見て、分かる事があります。同じ柘植でも、良い材質の方が音に良い気がします。お高いテールピースが音に良いというのは正しいです。材質、厚さのバランスなど総合的に、良く出来ているのだと思います。テールピースは、ニスを塗ると、音が悪くなります。
あまり薄くてもダメで、軽量が必ずしも良くは無い。
特にE線のアジャスターの当たる部分を薄くした方が、振動がダイレクトになるから音が良さそうですが、さにあらず・・・薄い音で、耳に気になる音になります。
さて、弦を通す穴の間隔ですが、E~Gを狭くすると・・・たとえば26mm・・特にG線の鳴りが悪くなります。Eにも影響します。
どういう事か?と言いますと、弓で、大きく弦を振動させた時、振動の終わりが早くなります。つまり内向きに力が働き、駒の横運動が、阻害されるようです。28mmくらいにしてあげると、G線の振動が自然に長く続きます。
駒のE~Gが33mmでしたら、テールピースは28mmは欲しいと思います。もし駒が34.5mmでしたら、テールピースで穴はE~Gで、29mm~30mmでも良さそうです。
駒で33.5mmで、テールピース穴32mmは、広過ぎです。   そこから分かるのは、狭いより広い方が、まだましという事が分かります。狭い方が、不自然になります。テールピースを交換するとき、注意すると良いと思います。
見た目で、中央の2本は、平行に見え、サイドの2本は、平行より少しテーパーを感じるくらいが良さそうです。
33.5の駒に32のテールピースは、平行に見えます。



駒の振動に、駒が左右に揺れる振動、もう一つテールガットがサドルにまたがる時の テールガットの幅があります。
間隔が狭い方が、テールピースから駒への左右の振動しやすくなります。楽器にもよるかも知れませんが、私は、テールピースをセットするときは、必ず指で、寄せます。私の楽器では寄せたほうが確実に音が良いです! 狭い方が良いと言うより、ゆがみ無く、まっすぐにする事かも!
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これは、広い幅でのっている場合と、少し寄せた時は、違いが良くわかる気がしますのでお確かめあれ!

※そこで重要なのは、サドルの中央に正確にテールガットが乗っている事です。
ただし、サドルが正確な位置=表板の接ぎの中央に左右対称の寸法で組み込まれている場合、さらに表板の接ぎから正確な位置にバスバーが付けられている前提です。
なぜなら、弦からテールガットへの位置が、センターでないとバスバーへもの影響が出ます。
しいては音に影響します。



みなさんのヴァイオリンは如何でしょうか?楽器に合った、材質で、大きさも合っていて、適正にできているテールピースが適正に付いていると良いのですが!?
しかし、目安を知った上で、あまり細かなことに神経質にならず、だいたい基準を維持し、楽しい演奏に神経を使っていただきたいものです。




※写真のテールピースは、ペルナンブーコ(フルナンブーコ)で出来ています。ペルナンブーコは、ヴァイオリンの弓の材料で、音の伝達が速い素材です。ブラジルのペルナンブーコ州で採れる木材。音質は、とくにE線など芯がしっかり感じられる音質が得られます。硬いと感じる場合もあります。好き好きなのですが、ペルナンブーコの顎当てと、同じペッグをセットで使うと、よりその特徴を感じられます。その時、ペルナンブーコでも良し悪しがあります。弓材としても、高級弓材の数万円のペルナンブーコから、日曜大工用の数千円のまで・・・・



※付随・・・ヴァイオリン弦長は、本体のプロポーション、ナットから肩まで、130mm
肩からストップ(駒の位置のF字孔のキザミまで)195mm
例:ヴァイオリン中央F字孔きざみ位置の表板のアーチ高+駒中央の高さ=15.5+34=49.5mm
3辺の計算からも求められます。

A辺130+195=325(表板の下部の延長線上ライン・・・ナットの弦に接するポイント)
B辺15.5+34=49.5
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指板+ストップ&アーチ高+駒高・・・・・・弦
130+194&15.5+34・・・・・・・・・327.759
(一般的)130+195&15.5+34・・・・・・・・・328.748
130+196 &15.5+ 34・・・・・・329.159
130+197&15.5+34・・・・・・・・・330.725

130+195 &16.0+34.5・・・328.9
130+195 &15.5+33.5・・・・328.673
130+195 &15.5+33.0・・・328.598
130+195 &15.5+32.5・・・328.525
130+196 &16.0+34.5・・・329.888

328~330mmが基準です。駒が後ろに傾くと、直接弦長が長くなります。


ネック角度をきつく設定すると、弦長は長くなります。

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※ヴィオラでは、必ずしもヴィオリン比率でネックの長さが決まりません。
415mmサイズでは、通常375mmですが、
音響的には弦長が375mmが丁度良い長さと言われます。

ネックとストップ比率は、必ずしも、ネック:ストップ=2:3にはなりません。
415mmのサイズのヴィオラのストップは、2:3にすると・・だいたい224mmくらいで、ネックは149mmになり、弦長は377.180になります。
一般的にはサイズ415mmくらいまでは、ヴァイオリン比率で作りますが、弦長重視から考えますと、415mmサイズで375mm
ヴァイオリン比率377mm
ベスト比率   375mm

そのまま拡大していくと、弾けなくなりますし、現代の弦を使って、音響的に375mmが良いとされています。
14・1/3 inches(375mm)

ストラドの場合は、短めのほうが、特にA線の音質が良いのではと思います。

Stradivari Archinto1696・・・ 415mm 371mm

Andrea Guarneri 1690・・・ 416mm 375mm
 〃    1670・・・416mm 375mm

Gasparo da Salo 1560・・・ 445mm 375mm
   〃        1560・・・ 430mm 369mm





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by cremonakuga | 2013-06-03 01:09 | ♪♪ Vnの音と付属品 | Trackback | Comments(0)
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