久我ヴァイオリン工房Cremonakuga製作ヴァイオリン
Modello :Guarneri del Gesù 1744 Ole Bull
実際のOle Bullの厚さを詳細に調べ形のみではなく音響的な再現を試みた作品です。
270年間の収縮も考慮し、表板、裏板とも実物より厚く作りました。
また、左右の年輪の異なる表板と、実際に使う板の誤差も年輪単位で、1mm単位で、タップしながら推測修正などしています。
内部も、デルジェスが考えたであろうように振動し易い構造、また高音部、低音部により、使うブロック、ライニングに至る素材も左右非対称に選び、形状も考慮し、仕上げています。
そして、
表板で2.0mmから、最大3.5mmの厚さ
裏板で、2.6mmから6.7mm
横板の厚さで、1.2mmから2.0mm弱、
長さ352.0mm
幅(上)165.5mm
幅(中)110.0mm
幅(下)203.0mm
表板、Italy / val di fiemme abete maschio2001
裏板 ヨーロッパ ボスニア産カエデ
La vernice è Trementinavèneta con olio di lino e olio di noce e essènza trementina,
anche sottofòndo uguale.
colorante è sòlo cocciniglia.
ニスは、デルジェズのニスとは違う??今回は、オリジナルKugaニス(アンティークCremonaニス)使用
ヴェネチアンテレピンバルサムから私が煮詰めた赤い松脂にリンシードオイル、胡桃オイル、クリムソンレーキ(天然コチニール)
樹脂の特有の色で、天然色素を使用し。刷毛はあまり使用せず、指で薄く延ばす手法で。
Stradivariのニス成分と同じものを使用しました。
また、フィニッシュは、ごく軽磨く程度で、刷毛・指の味を残しています。
実際のデルジェスより、表板,裏板ともに、270年前の厚さに修正し製作しています。裏板のセンターの一番厚い場所で6.7mm(オリジナルは6.5mm)、チェロ相当に厚い楽器です。
総重量490g(アクセサリーを含む)
私は、グアルネリ・デル・ジェズ1744 Ole Bullのコピーは、生涯で、これ1挺しか作らない予定です。
なぜなら、この1挺に、精魂使い製作したためです。何本もコピーはなくて良いと考えます。
一つの自分への挑戦です。
268年前、製作当時の色に、当時のニスを再現し、成分すべて同じ、総てゼロから作ったニスが塗られています。
著名演奏家所蔵
Tavola
久我ヴァイオリン工房・グアルネリ・デル・ジェズ 1744年製 オーレ・ブル モデルです。
久我ヴァイオリン工房製作 (オリジナルを調べ製作した Ole Bullモデル)
Fondo
Testa
久我ヴァイオリン工房製 グアルネリ・デル・ジェズ Ole Bullモデル
付属
オリジナル・トリミングのエンドピン(アイボリー)
このホワイトの飾りもオリジナル
テールピースのホワイトはアイボリー
実際のOle Bullにはこのようなアクセサリーは使われていません。私の遊びこころです。
ペッグ面が滑りまわしにくいため彫刻をCremonakuga施しました。各々微妙に異なるデザインです。
とても、回し易くなりました。フリーハンドで、左右も違う、感覚的に仕事しました。ホワイトリング&ヘッドのピンは象牙Cremonakuga手作りです。
これは、Ole Bullのスナップ(photo by Cremonakuga)
この時は、私がコンサートの合間 責任を持って預かっていました。
写真は、2012年変更、修正しました