扱いが難しいCremonaニス!

Cremonakuga violino

久我ヴァイオリン工房
 del Gesù Ole Bullモデルのその後は????
急がず、じっくりニスを乾燥させています。


(2011年7月22日現在 1744 Ole Bullモデル)

写真ちょっとナナメってます。
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延びっぱなしで、小さな花まで咲いているミントをバックに!

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ちょっとピンボケ
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こちらも ちょっとピンボケです・・・・・
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300年前のCremonaニスは・・・・
この酷暑で、じっくり観察し、再認識したことは・・・・

ニスを乾かすためには、乾燥、紫外線、適度な温度・・・
そのためには、自然乾燥のためには、カラっとした気候、適度な風、適度な日光・・・・

Cremonaニスは、誰もが、夢に見た、幻のニス・・・・・
かつては、その飴のような滑らかさ、光沢、少しオリーヴグリーンを感じる、深紅の色や、オレンジ色や、楓の模様の輝き浮いてキラキラ見える透過などから
琥珀で出来ているとか、蜜バッチのプロポリスが混ぜられているとか・・昆虫の羽やら、ガラスやら・・・
いろいろ取沙汰されていました。
私も、その一人でした。

最初の数丁は、30年近く前の事ですが、ニスに市販のガラスの微粉末を混ぜて見たり、水ガラス(珪酸カリウム)を水で薄めて下地に塗ったり、カニの甲羅を粉にして、ニスに混ぜようとしたり、そんな事が音を良くするかも??と本などの夢物語を夢見て、妄想をめぐらしたこともありました。
今思うと、愉快な話で、なんだか楽しかったなあと、あり得ないことをしていたと懐かしい。

帰国後、数年前に、科学的に、ニスは、松ヤニ、天然色素、オイル・・・であることが証明され話題になった!
私と同じ樹脂の松脂であった。

今、私が塗っているニスは、色素以外は、その以前に、クレモナ在住時、知人のチェリストのクリストフ・ヘンケルさんん、ライナー・クスマウルさん達の住むドイツ・フライグルクへ伺った時に、彼らは、ツアー中で、したが、ヴァイオリン製作者と手巻き寿司をし、彼に彼のニスを教わった、彼が使っていたニスが、手作りのマツヤニで、丁度庭で煮ていた・・・私もクレモナのアパートの バルコニーで、煙を発生させながら樹脂を作った。


松脂は、ドイツ、フランス、イギリスなど、以前から、処方は、少しづつ違いはあるようですが、昔ながらのニスを使う製作者には生きていた。クレモナでは、松脂から採取したテレピン油から、長い月数を放置し、最後に残る、黒っぽいドロっとした粘液をニスに混ぜる製作者が居た。「確か??エッセンスツァ・グロッサ」と言った。
それをアルコールニス混ぜると、ニスの透明感が出て、飴のような表面が見える。当然音にも良いはず・・
どれも、松から採った松脂、精油由来だ・・・当然ヴァイオリンの表板は、マツ科なので、一番相性が良い!

松脂は、いろいろな種類があり、私の様に、絵画で使う、ヴェネチアンテレピンバルサムから松ヤニを作る方法もあるが、既成の、コロホニウムダークを使う人も、また普通の松脂を長い時間煮て、色をつかせ、オイルを混ぜる手法もある。またテレピン油に、劇薬を使い、瞬時に赤く色つかせる方法など、
いろいろある。

どの方法、危険を伴う。
拘らなければ、普通のオイルニスを使うか、自家製のアルコールニスを使うに限る。
なぜなら、音の振動に良い、松ヤニを使っても、アルコールニスを使っても、
分かる人には分かるが、分からない人には分からない!
当たり前の話です。

製作者も自分でその違いがもし、分からないなら、松脂ニスを使う意味がないのではと思います。
自分は、その違いが大きく分かるので、使っています。

自分の耳は、とくに絶対音感などないが、かなりヴァイオリンに関しては病的に敏感で、神経質なくらい感じる。
今まで、私の感じた違いを同じように感じる人がいましたが、ピアノの調律師の方くらいです。

ニスを使う意味は、ストラディヴァリと同じ成分のニスという響きは良いのですが、直ぐに取れ、汗に弱く、ひび割れしやすく、黒く汚れやすく、あまりメリットはない。

取れやすいという事が、音に良いのだから仕方がない。


そんな訳で、このニスを、飽きずに塗ることになっています。
1年すると、赤みが抑えられ、褐色に色が変わる。オールド名器の色彩に近づく・・・音は別で!・・そんな美しさの変化が楽しめるのは、本物のクレモナニスでしか味合えない。ニス作るのにとんでもなく手間がかかり、贅沢なニスでもあります。

だから、使う人も、
必然的に、大切に扱わざろうえない。

松脂の使い方も、独自で試しながら完成した。色素も独自で、失敗を重ねながら完成した。
本物を見て、そこから、どう塗ったら、300年で同じようになるか??逆算します。
条件は、松ヤニ、色素、オイル、下地用天然色素のみ・・・・・

このニスは すべてCremonakuga violino オリジナルニスです。






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by cremonakuga | 2011-07-22 18:08 | ☆ヴァイオリン製作日記 | Trackback | Comments(2)
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Commented by スーサン at 2011-07-25 10:06 x
オイルニスは繊細微妙ですね。
Commented by cremonakuga at 2011-07-26 18:18
新しい前進は、苦労しますね!
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